2018年1月11日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比77円77銭(0.33%)安の2万3710円43銭でした。
77_77と数字だけをみると幸運の下げのようにも見えます。
米国市場でハイテク関連銘柄に売りが出たことを背景に
半導体関連、ハイテク関連に売りが出たほか、
円高傾向を受けて輸出関連銘柄に売りがでたことが重なりました。
下げの原因から考えると、陽線で終わったことは
異なる意味合いを持ちます。その意味を含めて
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落と新年入っての初下落となりました。
ダウ工業株30種平均は反落して
前営業日比16ドル67セント(0.1%)安の2万5369ドル13セント、
ナスダック総合株価指数は今年入って初めて反落して、
前営業日比10.006ポイント(0.1%)安の7153.572で取引を終えました。
前日に3指数がそろって過去最高値を更新したことが、
利益確定を促しました。
また長期金利の上昇によって不動産を始め、
ハイテク関連株が売られました。
どちらの指標も利益確定の域を離れず
調整を経ては再び買われていくことが予想されます。
ただし、決算発表が進むと銘柄に対する選別が進むので、
そのことは念頭に入れておきましょう。
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【日本市場の動向】
日本市場は調整入りを明確にしました。
米国のハイテク関連銘柄の売りを反映して
半導体関連銘柄に売りが出た他、
前日より強くなっている円高傾向が
輸出関連銘柄への売りを誘いました。
朝方の下げの後は、下げ止まり、
そこから回復する動きになりましたが、
強い上昇材料もなく、前日の終値まで戻すことには失敗して
本日の取引を終えました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日の終値から下離れしてスタート、
午後に入って下げ幅を縮めまて陽線引きになりましたが、
前日の安値までは高値レベルでも届かず、
調整が進むことを表しています。
前日まではボリンジャーバンドの日足が+2σの外に位置する
スプラッシュ継続でしたが、本日で終了、
高値レベルでは+2σまですすみましたが、抵抗に合い、
短期的にテクニカルのサインが逆転していることを表しています。
商いは前日よりは少量増えましたが、本日も3兆円割れで 、
東証1部の売買代金は概算で2兆8021億円、
売買高は15億8283万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は986、
値上がりは976、変わらずは101でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経は過熱感の解消に動き出しました。
はい、そうです。よく読んでみてください。
下落に動き出したのではなく、「過熱感の解消」と言いました。
つまり、長期的には上昇、この調整は次の上昇に入るための準備、
このような位置付けで私は考えています。
企業業績などを考えると、ファンダメンタル的には上昇が妥当で、
心理的にも強気に傾いているのは明らかです。
気になるのは前日に大きく進んだ円高傾向です。
「中国が米国債購入の減額や停止を検討している」と伝わったことが
円買いを継続させましたが、午後になると落ち着き、
日経の下げ幅縮小の一因になりました。
落ち着いているとはいっても、1ヶ月ぶりの円高水準で
輸出関連銘柄は厳しい動きを強いられています。
本日はマザーズも節目となる1300を突破してから
反落するなど、調整入りが鮮明になりました。
明日注目されるのはファーストリテイリングの決算で、
好調な内容になると小売をはじめとする内需銘柄には
買いが入りやすくなります。
決算結果がしっかり、と予想される内需関連は
短期的にも注目してみる価値があるでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,788.20 -61.79(-0.26%)
NYダウ
25,385.80 +102.80(0.40%)
ドル・円
111.84 – 111.85 -0.90(-0.79%)
ユーロ・円
133.64 – 133.68 -1.09(-0.80%)