2018年1月31日の東京株式市場は6日続落しました。
終値は前営業日比193円68銭(0.83%)安の2万3098円29銭でした。
6日続落は2017年11月8~15日以来の記録です。
米国市場が大幅な利益確定の売りになったことを受け、
下落スタート、円高の一服で下げ幅を保っていましたが、
再び円高に振れると、下げ幅を再び拡大して
本日の安値圏で引けました。
調整色が濃くなっている日経の現状、 本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比362ドル59セント(1.4%)安の2万6076ドル89セント、
ナスダック総合株価指数も続落して、
前営業日比64.023ポイント(0.9%)安の7402.482で取引を終えました。
10年物国債利回りが一時2.73%まで上昇したことを受け、
売りが全面的に広がりました。
高値圏で維持していたポジションに対しても
利益確定を急ぐ売りに変わり、下げを加速させました。
アマゾン、JPモルガン・チェース、バークシャー・ハザウェイの3社が
米従業員向けのヘルスケア企業を設立すると発表したことを受け、
収益悪化が懸念された医療保険関連が全面安で、
市場全体を引き下げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は本日も売りの材料に抑えられました。
米国市場には利益確定の売りがさらに進み、
調整入りの色が濃くなり、円相場にも波乱ぶくみの動きがでました。
米国市場の大きな下落を受けて、午後になると
外国市場で米国株式指数の先物に売りが広がることで、
円買いが進み円高基調は一服感を出さず、
引けにかけて市場を引き摺り下ろすことになりました。
ファンダメンタル的にはまだ様子見の要素が強く残っていますが、
テクニカル的な形では下げ加速と売られ過ぎのサインが同時に点灯しました。
詳細はテクニカル分析の部分を参照してください。
日経の日足は上ひげ付きの陰線で、下げが加速する形になりました。
実体は前日の実体から離れているので、
テクニカル的には窓をあけての下落、
反転には相当な力が必要な流れになっています。
ボリンジャーバンドの-1σが意識され下げ止まったことに加え、
RSIが 2017年8月29日以降、初めて20近くまで下げてきているので、
売られ過ぎのサインが点灯しました。
明日も下げが続く場合は、昨年の持ち合いを抜け出す際の
上値抵抗線に当たる22,890円付近まで調整する可能性が高いです。
機関投資家からまとまった売りが出たことを反映して
商いは今年最高を記録、
東証1部の売買代金は概算で3兆6324億円でした。
東証1部の売買高は18億2073万株、
東証1部の値下がり銘柄数は1619、
値上がりは388、変わらずは56銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
米国の金利上昇が世界の株式市場の重しになっています。
“金利が上昇するのが株式市場とどんな関係ですか?”という質問も
いくつか頂いていますが、
すごく簡単に説明しましょう。
金利が高くなるとは、リスクの少ない
例えば、銀行預金の方が魅力的になるということです。
安定を求めて株式投資から資金を預金などの安全資産に移すのが
投資家の行動です。
資金が出ていくとは?当然、市場は下がりますね。
詳しく入っていくときりがないので、これくらいにしておきますが、
その中でも米国の金利上昇は全世界の市場に影響を与えるわけです。
日本市場は例外はなく、今週に入っては厳しい動きを余儀なくされています。
テクニカル的には売られ過ぎのサイン、
ファンダメンタル的には本日のFOMCまでで
大きなイベントは消化することになるので、
今週末の雇用統計まで積極的な買いが入るづらい動きが終わると
来週からは反発の流れになると予想しています。
そこまでは売り建てたショート(空売り)のポジションは
一通り利益を確保しておきましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,098.29 -193.68(-0.83%)
NYダウ(休場)
26,076.89 -362.59(-1.37%)
ドル・円
108.73 – 108.74 -0.02(-0.01%)
ユーロ・円
135.21 – 135.25 +0.85(0.63%)