2018年2月7日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比35円13銭(0.16%)高の2万1645円37銭でした。
米国市場が大きく反発したことに加えて、
前日の大きな下落からくる反動で買いが先行してスタートしました。
700円を超える上昇幅を見せる場面もありましたが、
投資家心理がまだ回復してない中、
戻り待ちの売りが加わり、下げ幅をほぼ全て消して引けました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は3営業日ぶりに反発しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反発して
前営業日比567ドル02セント(2.3%)高の2万4912ドル77セント、
ナスダック総合株価指数も反発して、
前営業日比148.357ポイント(2.1%)高の7115.883で取引を終えました。
前日は史上最大の下げ幅で暴落、
当日は2015年8月26日以来、2年5カ月ぶりの大きさで
上昇してきました。
早速反発したので、以前のような上昇基調にすぐ戻るかというと、
史上最大の下げ幅、2年5ヶ月ぶりの上昇幅などからわかるように
変動性が高まっているので、
まだ「流れが読みづらく、先行きが不透明性」と判断するのが正しいでしょう。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の大幅な反発を受けて
大きく買いが先行してスタートしました。
投資家心理が改善したことを受け、
日中は700円を超える上昇幅まで見せましたが、
まだ確信が持てない状況で、
午後になると戻り待ちの売りが膨らみました。
高値レベルでは前日の始値と高値を超えるところまで進んだことから、
暴落に会い、やっと戻ってきたところで
急いで売りを出したことが伺えます。
一つのポジティブ材料はトヨタが業績予想の上方修正を発表、
上昇をリードしたということです。
やはりトヨタが元気である姿をみるのが
日本市場には心理的に好影響を与えます。
日経の日足は長い上ひげをもつ陰線を形成しました。
前日の高値と安値を切り上げる上昇の形ですが、
大きい変動幅を持つ陰線であることから、
まだ戻りを強く試す動きには至っておりません。
下げ止まりの形にはなっていますが、
本日の高値を超える力強い陽線が出現するまでは
積極的な押し目買いを行わない方がよいです。
一方、前日に作られた安値を破る動きになってくると
投資家心理はパニックに近い状態になるので
調整が深まる可能性が高いでしょう。
当分は本日の高値を超えて、-2σを超え、
ボリンジャーバンドの4バンドの中に戻るかを確認するのがポイントです。
商いは17年1月以降で4番目の大きさで4兆円超え、
東証1部の売買代金は概算で4兆5260億円、
売買高は23億3629万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1165、
値下がり821、変わらず79銘でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は長いアドバイスにも関わらず、
多くのポジティブなコメントを下さいまして
ありがとうございます。
“これが長く続くものではないという分析に安心した”
“損失にはなったけど、一から頑張る気持ちになった”
など、書いたワタクシ本人が勇気をもらえるほどの
暖かいメッセージであふれていました。
前日の予想通り、本日は反発を見せました。
しかし、米国市場の分析で述べた通り、
日本市場もまだ上昇に戻ったとは決して言えないところです。
まず心理とテクニカル的に考えると、
VI(日経平均ボラティリティー・インデックス )は、
低下に転じて、心理の改善を示しましたが、
RSIやストックキャスティクスなどのオシレーター系指標は
まだ売られすぎの領域から抜け出していません。
前日のギャップ空け下落は1月の上昇分はもちろん
11-12月の持ち合いの価格帯をもすべて下に抜けて
損失に転じました。
この状況では、少し戻ってきたところで
「戻ってきた、よかった、やれやれ」と
いわゆる”やれやれ売り(戻り待ち売りの別名です)”が出てきます。
陰線でトレンド転換を示した銘柄が多く見られますが、
いきなり大きいポジションで買っていくよりは、
まずは少量で試し買いを入れて、
もう一度下げてから安値の切り上げが現れるところで
本腰を入れるのがよい戦略です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,645.37 +35.13(0.16%)
NYダウ(休場)
24,912.77 +567.02(2.32%)
ドル・円
109.25 – 109.26 +0.23(0.21%)
ユーロ・円
134.81 – 134.85 -0.32(-0.23%)