2018年3月19日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比195円61銭(0.90%)安の2万1480円90銭でした。
国内の懸念事項が顕在化されました。
森友学院関係で決裁文書の書き換え問題を背景に
安倍内閣の支持率が著しく低下しました。
安倍首相の退任につながる可能性を嫌気して
海外投資家が売りを急ぎしました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して
前営業日比72ドル85セント(0.3%)高の2万4946ドル51セント、
ナスダック総合株価指数はかろうじてプラス圏で引け、
前営業日比0.246ポイント(0.0%)高の7481.988で取引を終えました。
週前半で大きく下げた反動で、2日連続上昇しましたが、
テクニカル的に意識されるところまで進むと、
週末要因とFOMCへの様子見モードで
上げ幅を縮小させながら今週の取引を終えました。
上昇はしたものの、ここで叩かれると
下に下げやすい位置にあるので、
常に警戒は必要です。
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【日本市場の動向】
日本市場は先週末の米国市場が上昇したものの、
上値が限定的だったことや、
国内の政治スキャンダルが強く意識され下離れしてスタートしました。
途中で先週末の終値まで進む場面もありましたが、
為替市場も円高傾向から抜け出せてないことから
下げたまま本日の取引を終えました。
「森友学園」関連の決裁文書の書き換え問題を背景に
安倍内閣の支持率が去年の7月以降の低さで
首相の退任まで視野に入ることが外国人に嫌気されました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
先週までは25日線が支えになっていましたが、
本日で下回り、抵抗に変わってしまう可能性が出てきました。
先週末は「サポートラインになっていることに変化はありませんが、
一週間に渡って支えになっている動きがいつまで続くのか、
持ち堪えも限度があるがゆえに懸念は深まります。」と解説、
早速、懸念事項が現実に現れました。
25日線を高値にして抵抗に会いましたが、
下がっていくと、ボリンジャーバンドの-1σで支えられました。
明日は本日の安値を割り込んでさらに下がるかを確認して、
下げが継続する場合は3/5の安値を割り込んで
安値の切り下げが継続するかを確かめる必要があります。
積極的な売買が見られないことは
商いにも現れ、今年最低を記録しました。
東証1部の売買代金は概算で2兆1678億円、
売買高は12億663万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1710、
値上がり311、変わらず50でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
「安倍内閣の失態でどうして外国人が売ってくるのですか?」
のような質問を週末の間に頂きました。
逆の見方をすれば、安倍内閣はどうして外国人に支持されたか?という
疑問にもつながる話でしょう。
それは本人が他の国に投資する際に、何を基準にして考えるかを
想像してみると自ずと見つかります。
読み進む前にしばらく考えてみてください。
考えて見ましたか?
外国人が好む政治(政権)の条件はすごく大雑把に言うと2つ
・政治的(支持基盤を含めて)に安定している
・企業親和的であること
安倍内閣はこの2つの条件を見事に満たしていたわけです。
書き換え問題で内閣がみせたお粗末さは
外国人に懸念を抱かせるのに十分だと言えます。
今回も国民が納得するような行動を伴わず、
不安が広がると外国人は当然、出ていきます。
鉱業、空運、電気・ガス業などインフラ系と思える
セクターに支えが入っているので、
当分、買いはこちらのセクターと、
空売りのポジションも組み合わせる戦略で行きたいところです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,480.90 -195.61(-0.90%)
NYダウ(休場)
24,946.51 +72.85(0.29%)
ドル・円
105.98 – 105.99 +0.33(0.31%)
ユーロ・円
130.19 – 130.23 +0.06(0.04%)