2018年4月13日の東京株式市場は3日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比118円46銭(0.55%)高の2万1778円74銭でした。
シリアの情勢を巡って米国とロシアの対決モードが後退したこと、
TPPへの復帰を検討すると伝わった貿易関連のリスク後退など、
投資家心理が少し改善するくらいの材料が重なりました。
米国の決算が本格化する来週も外部要因による
動きが予想される中、本日も最後までしっかりお読みください。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は幅のある反発をみせて
前営業日比293ドル60セント(1.2%)高の2万4483ドル05セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比71.222ポイント(1.0%)高の7140.248で取引を終えました。
シリアの情勢をめぐって、トランプ氏が一歩下がる態度で
地政学リスクが後退したとみられ
投資家心理が改善しました。
上昇はしたものの、前日に投資戦略で伝えたように
リスク要因はすべて解決されずに残っている状態なので、
上昇に戻ると安心するのは早計でしょう。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の動向】
日本市場はトランプ氏が「いつ攻撃するかは一言も言ってない」など
(ミサイルが来るぞ、とツイッターでつぶやいたことはありますが)
シリアでの対決モードから一歩下がり、
中東を巡っての地政学リスクが後退したことを受け、買いが先行しました。
リスクの後退を受けて107円台に進んだ円安の動きも
上昇の要因になり、
精密機器、機械、電気機器、自動車などのセクターが買われ、
小売、食料品などの内需が厳しい動きになりました。
週間でもしっかり上昇を確保して、
2週連続で上昇の流れになったことで、
投資家の買い意欲が高まってくることを確認しながら
今週の取引を終えました。
日経の日足は長い上髭つきの陰線を形成しました。
前日は迷いの形で、一回上に振れました。
高値で一目均衡表の下雲に近づき、
終値ではボリンジャーバンドの+1σで止まりました。
雲を力強く上に抜けると新たな上昇トレンドが待っていますが、
厚さのある雲なので、持ち合いになりやすい流れです。
同時に22,000円の壁もあるので、
一回抵抗にあって再び調整に入る可能性がありますが
下値は堅いと考えられますので、買いを中心にして
戦略を立てましょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆4390億円、
特別清算指数(SQ)算出に伴う取引を反映しても
この水準なので、まだ市場は積極的になり切っていません
売買高は15億2766万株、
東証1部の値上がり銘柄数は1368、
値下がりは638、変わらずは76でした。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は現存するリスク要因に触れて、
それくらいのリスクがあって、波乱要因を含んでいるのが
普通の状態であることを説明しました。
丁寧にメールでコメントを頂いたみなさまありがとうございます。
波乱要因があるのが当たり前というのを聞いてすっきりしました、などの
意見があり、意図したことは伝わったかなと少しは安心しました。
今週は波乱要因を含みながらも上昇を確保、
前日も伝えた「注目を始めた電気機器、石油関連」のところにも
早速買いが戻りました。
来週も注目セクターとして維持して行きたいと思います。
来週の変動要因は中盤以降に集中しています。
18日の水曜日に米国のベージュブック、
モルガン・スタンレー、アメリカン・エキスプレスなどの決算発表、
20日の金曜日に米国のワシントンで
G20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されます。
これらの材料と貿易摩擦・地政学リスクがせめぎあい、
変動性の高い動きは続きますが、下値はしっかり保つと予想します。
暖かくなった週末、お出かけしやすい天気ですね。
よい週末を!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【各市場の動き】
日経平均(円)
21,778.74 +118.46(0.55%)
NYダウ(休場)
24,483.05 +293.60(1.21%)
ドル・円
107.58 – 107.59 +0.68(0.63%)
ユーロ・円
132.62 – 132.66 +0.40(0.30%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。
http://www.tbladvisory.com/topics/