2018年4月16日の東京株式市場は小幅に続伸しました。
終値は前営業日比56円79銭(0.26%)高の2万1835円53銭でした。
シリアへの空爆を受けて、その影響が懸念されましたが、
一度限りとの発言を安心材料にして、下げを防止しました。
主要イベントに備えて様子見が広がる日経、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落
前営業日比122ドル91セント(0.5%)安の2万4360ドル14セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比33.598ポイント(0.5%)安の7106.650で取引を終えました。
シリアの情勢をめぐるリスクが継続して意識された他、
ロシア政府がチタンの販売制限を審議していると伝わり、
ボーイングが大きく下落したことが市場全体を押し下げました。
期待市場の決算を発表した金融銘柄は、
期待を反映した上昇があったことで
利益確定に押され、市場の下げ幅を広げることになりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の下落と、シリアへの空爆で
下げることが予想されましたが、
シリアへの攻撃が一度限りとの発言が安心材料に働き、
影響範囲は限定的でした。
午前中は100円以上の上昇幅を見せる動きも見られましたが、
上値を切り上げる明確な材料も見当たらない中、
先週末の終値を挟んでの動きが続きました。
先週末予告した通り、景気変動の影響を受けにくい
ディフェンシブ内需銘柄に買いが集まり、
食料品、医療などのセクターに買いが進みました。
日経の日足は長い下ひげつきの十字架を形成しました。
前日の日足に包まれる形で、迷いが続く様子です。
5日移動平均線に支えられている流れで、
安値は継続して切り上げていますが、
高値を引き上げる要因は見当たらず、
22,000円の前に足踏みが続いています。
シリアの情勢を限定的に反映しても
しっかり下値を保つことは評価できますが、
反対に反転して下り始めると、22,000円の壁に3回以上
跳ね返されることになるので再び調整入りになります。
商いは2週間ぶりの低水準で
東証1部の売買代金は概算で2兆388億円、
売買高は13億1043万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1192、
値下がりは805、変わらずは85銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
週末の間は多くの方からシリアの情勢に関する
懸念を表明されていました。
暴落するのではないか、世界戦争が起きるのではなど、
しかし、蓋を開けてみると意外とあっさりと治りました。
「一回限り」という名言が聞いていて、
続くロシアの報復などがないことが影響を限定的にした結果でしょう。
ロシアはむしろ「チタン」という小さいトピックスで
経済制裁に対してせめてきました。
そのおかげで東邦チタニウム、
大阪チタニウムが大きく伸びましたが、
一時的な材料になることでしょう。
それより気になるのは明日から始まる日米首脳会談、
明確な結果がでるまでは様子見が広がるでしょう。
また、週末のG20へ備える動きも続くので、
今週は様子見が基本で、材料によって
個別銘柄が物色されることが多くなるでしょう。
様子見の際は本日の動きのようにディフェンシブ銘柄が
物色されるので、引き続き注目しましょう。
また、調整入り気味になった電気セクターは
一回調整が終わったら再度チャンスが来るので、継続して観察しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,835.53 +56.79(0.26%)
NYダウ(休場)
24,360.14 -122.91(-0.50%)
ドル・円
107.24 – 107.25 -0.40(-0.37%)
ユーロ・円
132.26 – 132.30 -0.57(-0.42%)