2018年5月17日の東京株式市場は3日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比121円14銭(0.53%)高の2万2838円37銭でした。
米国市場が反発して小幅の上昇になったことや
為替市場で円安基調が続いたことが好感され買いが入りました。
上昇幅が150円を超える場面もありましたが、
積極的な買いは見られず、売買代金はさらに縮小されました。
北朝鮮を巡って再び緊張が高まっている中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して
前営業日比62ドル52セント(0.3%)高の2万4768ドル93セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比46.668ポイント(0.6%)高の7398.295で取引を終えました。
小売株が牽引、長期金利が足を引っ張る形になりました。
四半期決算を発表した百貨店のメーシーズは
市場予想を上回る増収増益で大きく買われ、
その他の小売全般に買いが向かうことで市場を引き上げました。
しかし、再び高まり続ける長期金利は
3.095%以上に上昇、割高感の高まった株式市場の
資金がシフトすることで、上値が抑えられました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の反発を受け、買いが先行、
為替市場の円安も加わり、
外国人の買いも入ったことで上昇幅を広げました。
また米国の長期金利が6年10ヶ月ぶりの高水準まで進むと
メガバンクセクターが買われたほか、
3月の機械受注指標で4月以降も好調な受注が続くとの観測で
機械銘柄にも買いが入りました。
しかし、リスク要因は上値を抑えることになり、
北朝鮮をめぐる先行きの不透明感が高まったことで
積極的な買いは見られませんでした。
さらに細くなる商いが投資家心理の冷え込みを見せています。
日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
実体が前日かの日足から離れてスタート、
そのまま上に向かうギャップを形成、
1日のみでトレンド転換を成立させました。
短期の方向性を示す5日移動平均線を実体で超え、
上昇トレンドが継続していることを印象付けました。
しかし、まだ上昇への復帰とは断定できず、
明日は本日の高値を超えて、23,000円に再び挑戦しに行くのかを
確認することになります。
商いは前日より小幅に減少、
商いはますます細くなって
東証1部の売買代金は2兆3870億円、
売買高は14億7347万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1146、
値下がりは840、変わらずは97銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日の動きで気になるところは
日米で同時に資金のシフトが見られるということです。
ドル高、北朝鮮を巡る地政学リスクの浮上などの
外部要因悪化を受けた上に、メーシーズが買われることで
小売を中心とする小型株に資金が流れました。
日経も日経225の上昇率(0.25%)に比べ、
マザーズ指数(+2.25%)が大きく上げ、
新興市場への資金シフトが見られます。
業績のいい、また業績への期待が集まりやすい
中・小型、または新興市場の銘柄には
十分注目する価値があるでしょう。
注目継続のセクターとして取り上げている
医薬品は本日も上昇率2位で
明確な反転のサインが出るまでは保持してください。
新興市場へのシフトが一巡すると、
得意分野に再び資金が戻ってくるので、
本日は平均くらいのパフォーマンスを見せた自動車、
精密機器セクターにも注目です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,838.37 +121.14(0.53%)
NYダウ(休場)
24,768.93 +62.52(0.25%)
ドル・円
110.62 – 110.63 +0.46(0.41%)
ユーロ・円
130.69 – 130.73 +0.18(0.13%)