2018年5月25日の東京株式市場は4日ぶりに小幅に反発しました。
終値は前営業日比13円78銭(0.06%)高の2万2450円79銭でした。
下げ止まりのサインを出す形ですが、
外部環境の不透明感は高まったことで、油断できる状態ではありません。
上昇はしたものの、前日の終値を挟んで小さい変動幅での
拮抗が続いたことなので、まだ投資家心理は回復に向かっていません。
外部環境週末の間、米国を巡っての動きが来週の相場に影響を与えます。
ニュースには要注意です。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して
前営業日比75ドル05セント(0.3%)安の2万4811ドル76セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比1.526ポイント安の7424.429で取引を終えました。
トランプ氏が北朝鮮との会談を中止する意向を表明、
地政学リスクの再燃を懸念した売りが出ました。
しかし、下げ幅は限定的で、
市場はトランプ氏の想定外の言動に慣れてきた様子です。
上昇、反落を繰り返しながら変動幅は小さく、
方向感を失っていることが読み取れます。
米国市場は一歩ひいて、観望するのがよいでしょう。
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【日本市場の動向】
日本市場は小動きに終始しました。
明確な方向性を持つよりは
前日の投資戦略で説明した通り、
空売りの買い戻しとみられる買いが入ることで
プラス圏に浮上したり、外部環境の悪化を受けて売りが広がるなど
拮抗する動きに終始しました。
2日で500円以上を下げる反動から
押し目を拾う買いも入りましたが、
積極的な買いというより、様子見の性格が強く
前日の終値を挟んでの動きに終始した後、
小幅の上昇で今週の取引を終えました。
陸運業、食料品などの内需銘柄が買われ、
一回厳しい動きになっていた精密機器が
息を吹き返して、上昇率1位で終わりました。
日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
終値では上昇しましたが、前日の高値は切り下げ、
安値も切り下げるテクニカル上の下落になりました。
前日に25日線を割り込んでから、支えになっていた指標が逆転
高値で25日線まで近づくと、抵抗になるように変わりました。
下げ止まる形にはなりましたが、
+2営業日のところに一目均衡表の変化日があるので、
さらに下げて、変化日に近づくと
急激に変動性が変わる可能性もあるので、注意が必要です。
週足では9週間ぶりに陰線を形成、
安値で26週移動平均線で止まったので、
ここが支えになって切り返してくれるかを確認するのが
来週の焦点になりそうです。
迷いの心理状態を反映して商いはほそぼり、
東証1部の売買代金は2兆2982億円、
売買高は13億3317万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は600、
値下がり銘柄数は1390、変わらずは93銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
夜の間に入ってきたニュースに対して、
市場は意外と落ち着いた反応をみせました。
北朝鮮との会談を中止する意向を表明したトランプ氏の発言に対して
普通なら暴落になってもおかしくないニュースですが、
米国市場は小幅の売り、日本市場はむしろ小幅の
上昇で応えました。
北朝鮮を巡って何回もひっくり返った今までの経緯と
トランプ氏のいつも想像を絶する言動が
いつの間にか日常風景になってきたのではないでしょうか。
来週の動きは今年入ってから鮮明にみられる
為替市場に連動する形で上値重く、下値は支えられる
レンジ相場になると予想しています。
24日現在、米国の輸入車関税引き上げリスク、
米朝首脳会談の中止などでドル売り・円買いが進み、
108円台に突入、2週間超ぶりの安値(円高)を記録しました。
為替の動きに加えて、
4月の個人所得・個人支出、
4月のISM製造業景況指数
5月の消費者信頼感指数、
1-3月のGDP改定値、5月雇用統計など、
為替に影響を与える指標の発表が多く予定されているので、
各指標の結果に神経質に反応する相場になりやすいでしょう。
来週のファンダメンタルを考慮して注目セクターは
引き続き内需・ディフェンシブ、
先行き不透明の際こそ力を発揮する空売りの平行です。
良い週末を!
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,450.79 +13.78(0.06%)
NYダウ(休場)
24,811.76 -75.05(-0.30%)
ドル・円
109.50 – 109.51 -0.11(-0.10%)
ユーロ・円
128.19 – 128.23 -0.30(-0.23%)