2018年6月14日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比227円77銭(0.99%)安の2万2738円61銭でした。
FOMCの利上げ回数引き上げを受けて米国市場が下落、
中国との貿易摩擦再燃懸念も市場を押さえました。
日本市場は米国市場の流れを引き継ぎ、
売りが先行してスタートした後、下げ幅を縮める場面もありましたが、
心理の悪化で幅のある下落で調整入りになりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は2日続落して
前営業日比119ドル53セント(0.5%)安の2万5201ドル20セント、
ナスダック総合株価指数4営業日ぶりに反落して
前営業日比8.095ポイント(0.1%)安の7695.699で取引を終えました。
FOMCの結果と貿易摩擦のリスクが浮上しました。
まず、FOMCは予定通り利上げが行われ、
利上げ幅は0.25%、
フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は、
年1.50~1.75%から1.75~2.00%へと引き上げられました。
市場を揺るがしたのは、利上げ回数に関する発表内容、
年内に2回の上昇を見込む内容になり、
それを嫌気して売りが出ました。
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【日本市場の動向】
日本市場は貿易摩擦とFOMCの結果を受けて
米国市場が下落したことを
材料に売りが先行してスタートしました。
FOMCで円安の後は貿易摩擦で円高と
為替市場に恵まれず、厳しい展開になりました。
下げ幅を2桁に縮小させる場面もありましたが、
午後に入ると欧州のECB理事会が意識され
下げ幅を広げました。
直近まで注目していた内需銘柄にも
利益確定の売りが目立ち、
輸出関連を含め、幅広く売りが広がりました。
日経の日足は上ひげを持つ短陰線を形成しました。
前日の実体から下離れしてスタート、
そのまま下落する下向きのギャップを形成しました。
テクニカル上の形では23,000円の抵抗に会い、
急速に調整にはいる形になりました。
ボリンジャーバンドはまだ上向きのままですが、
RSIが前日に80を超えて過熱感を出した後、
調整入りで、まずは一目均衡表の転換線が位置する
22,683円で支えられるかが次のチェックポイントです。
東証1部の売買代金は2兆4018億円、
売買高は14億9745万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1399、
値上がりは603、変わらずは87銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
重要なイベントはほとんど消化したことになりました。
注目のFOMCは予想通り0.25%の利上げ、
利上げ回数は年4回の見通しで、後2回はほぼ確実になりました。
利上げ回数の引き上げが影響して米国市場は下落しましたが、
下落幅から考えるとむしろ落ち着いていると考えるのがよさそうです。
2月は利上げ観測により暴落に近い下げを経験したことがあるからです。
日本市場も3桁の下落にはなりましたが、
大幅な売りにはつながりませんでした。
とはいうものの、日本は為替の恩恵も受けられませでした。
利上げ発表で米ドル高が進み、円安に振れましたが、
中国との貿易摩擦が懸念され、振り戻し、
利上げ発表前のレベルに戻ってきました。
これで23,000円突破は当分遠ざかることになりましたが、
外部環境はこちらでコントロールできないことなので、
自分の行動を考えることに集中しましょう。
水産・農林業や食料品業種の善戦ぶりから
調整局面では内需方を選別するのがいいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,738.61 -227.77(-0.99%)
NYダウ(休場)
25,201.20 -119.53(-0.47%)
ドル・円
110.27 – 110.28 -0.36(-0.32%)
ユーロ・円
130.05 – 130.09 +0.10(0.07%)