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2018年6月27日の日経概況

2018年6月27日の東京株式市場は小幅下落しました。
終値は前営業日比70円23銭(0.31%)安の2万2271円77銭でした。
米国市場が自律反発の範囲の中で小幅反発しましたが、
地政学リスクの意識、原油高を受けてコスト増が懸念される
業種への売りなどが重なったことで小幅の反落になりました。
テクニカル的には下げ止まり感を出してきたことから、
中・小型への注目を始める必要があります。
その訳は?本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】

米国市場は小幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して
前営業日比30ドル31セント(0.1%)高の2万4283ドル11セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比29.621ポイント(0.4%)高の7561.627で取引を終えました。

大きな上昇の前兆というよりは
前日までの大きな下げに対する自律反発の範囲でした。
前日に328ドル下げたことへの反動と、
石油先物が上昇、石油関連銘柄に買いが進んだことが
上昇を引き出しましたが、
上昇幅は限定的で、まだ軟調な動きから抜け出したとはいえません。

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【日本市場の動向】
日本市場は原油高で関連銘柄の石油・石炭業種は
潤いましたが、コスト増が予想される業種には
売りがでることで下げに転じました。

原油高を引き起こしたのは地政学リスクの意識、
米国がイラン産原油の輸入停止を
世界各国に要請したことが明らかになったことで
両国の関係悪化を懸念したリスクが意識されました。

午後になると、割安圏に近づいたとの見方から
中・小型銘柄に買いが入ることで
騰落数は指数と逆の動きを見せました。

前日に続いて水産・農林業を始め、
小売、建設などの内需が買われました。
一方、厳しい動きになっていた精密機器、
情報・通信業が回復、コスト増を嫌気された
海運、空運の他、機械などが売り込まれました。

日経の日足は上下ヒゲを持つ小陰線を形成しました。
高値と安値は切り上げと、切り下げ、
持ち合いの形になりました。

迷いが生じる形ですが、下げ止まり感を出したというのが
テクニカル上での意味として大きいでしょう。
ボリンジャーバンドがすべて下向きで、下降を示していますが、
前日の安値を割り込んでないので、ここから反転を期待してもいいでしょう。

ただし、短い調整に期間において、
RSIがまだ20まだ下げず、売られ過ぎ感は出てないことには
引き続き警戒が必要です。

東証1部の売買代金は2兆2300億円、
売買高は13億6713万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は801、
値上がりは1208、変わらずは72でした。
指数は下落しましたが、値下がりが全体の約4割にとどまり、
中小型株が買われたことを示しています。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

全体的な動きで気になるところは
日経とTOPIXの乖離で、
主力銘柄中心の日経が下げる反面、
TOPIXが上昇したことは中・小型への資金移動がスタートしていると
読むことができます。

米中の貿易摩擦に加えて、
イランとの関係悪化で世界戦争でも起きるのではないかとの
心配ごとの相談までいただきましたが、
イランと米国は常に仲悪くて、いつも戦争一歩前のような状態だったので、
改めて気にするようなことはないでしょう。
つまり一時的な材料で終わる可能性が高いといえます。

一方、貿易摩擦は根本的な考え方の衝突で、
世界に広がりをみせていることから
こちらの動向により注目するのが正しいファンダメンタルの分析方法です。

TOPIXの方が上昇ということを受け、
ファンダメンタル的にしっかりしている中・小型に注目してほしいですが、
ボーイング、キャタピラーの動きからもわかるように
中国関連(例えばキャタピラーと同業種のコマツ)などは
避けるのがよいでしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
  22,271.77 -70.23(-0.31%)
NYダウ(休場)
  24,283.11 +30.31(0.12%)
ドル・円
  109.82 – 109.83 +0.19(0.17%)
ユーロ・円
  128.05 – 128.09 -0.07(-0.05%)

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