2018年7月3日の東京株式市場は小幅に続落しました。
終値は前営業日比26円39銭(0.12%)安の2万1785円54銭でした。
4月13日以来、3カ月ぶりの安値を記録しました。
米国市場が3日続伸して、日本市場も買いが先行しましたが、
勢いは続かず、午後に入ると200円下げ、終値付近まで戻るなど
変動性が高く、迷いの強い動きを形成しました。
このような局面で増やすべきポートフォリ構成を含め、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は3日続伸しました。
ダウ工業株30種平均は3日続伸して
前営業日比35ドル77セント(0.1%)高の2万4307ドル18セント、
ナスダック総合株価指数も3日続伸して
前営業日比57.383ポイント(0.8%)高の7567.687で取引を終えました。
回復に向かう上昇というより、
材料難による中間休みのような性格でした。
トランプ氏がWTOからの脱退は考えていないとの発言をしたことで
通商問題をめぐる懸念が緩和されたとの見方で買いが広がりました。
市場はそこまで甘くなく、
上昇を続けるほどの材料にはならず、
様子見レベルの買いに止まりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は景気敏感株を中心に売りが入りました。
通商問題をめぐってトランプ氏の若干ポジティブな発言は出ましたが、
日本市場では相手にされず、
すでに経済指標に現れはじめた中国の景気減速が意識されました。
中国リスクが意識されて200円下げる場面がある一方、
前場では100円以上あげる場面もあるなど
変動性が高く方向性が掴みにくい1日でした。
銅などの商品市況の先行きが懸念されたことで
非鉄金属が売られ、海運業、精密機器などに売りが広がりました。
一方、石油・石炭製品が買われ、保険、鉱業、
電気機器、情報・通信業が買われた他、前日厳しく売り込まれた
水産・農林業、医薬品には早速買い戻しが入りました。
日経の日足は上ヒゲと長い下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
幅はそこまで大きくありませんが、高値と安値を本日明確に切り下げ、
形でも下げになりました。
安値が止まった位置をみると一目均衡表の先行スパン2付近で、
ここから反発するとまだ上昇に向かう余地は残っていますが、
今度は先行スパン1が抵抗に変わることになると、
さらに心理は悪化するのが懸念事項です。
東証1部の売買代金は2兆5298億円、
売買高は14億8426万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1541、
値上がりは486、変わらずは69銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日の振れ幅は予想外のものでした。
前場は米国市場の上昇と円安傾向を受けて、
安定的に買いが入るので、午後になっても
順調に反発モードに進むかと思うと、
午後に入って200円以上の下げ幅、また急激に戻して
前日の終値付近で終わりました。
慰安材料は下ヒゲの長い日足を形成した
テクニカル上の形、
しかし、下値で一目均衡表などの節目が意識されたのが明確で、
本日の安値までを割り込んでしまうと、
上雲を下に抜けることになって、夏バテ相場への本格進入を考えた方がいいでしょう。
明日は米国市場がIndependence Day (独立記念日)で休場、
さらに材料難の状態で6日を迎えるので、
様子見が広がるか軟調な動きは用意予想できるでしょう。
現在のポートフォリオも空売りの比率を高めていますが、
下げトレンドが加速するようだと、
もうちょっと増やしてもよいでしょう。
空売りで挑戦できそうな分野はピークから
下げのサインを出しはじめた電力系、
大底をさらに下に抜けてしまった非鉄金属系です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,785.54 -26.39(-0.12%)
NYダウ(休場)
24,307.18 +35.77(0.14%)
ドル・円
110.89 – 110.90 +0.16(0.14%)
ユーロ・円
129.35 – 129.39 +0.57(0.44%)