2018年7月12日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比255円75銭(1.17%)高の2万2187円96銭でした。
本日までの上昇幅が399円と先週の下落分を
明日の動き次第で打ち消せるところまで進んできました。
米国市場が分かり難くい動きになる中、円安を背景に
輸出・大型銘柄にはしっかり買いが入っています。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は5営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落して
前営業日比219ドル21セント(0.9%)安の2万4700ドル45セント、
ナスダック総合株価指数も5営業日ぶりに反落して
前営業日比42.587ポイント(0.5%)安の7716.611で取引を終えました。
少し和らいでいたと思われた貿易摩擦の問題が再燃、
投資家心理が悪化しました。
前日は上昇をリードした中国関連銘柄が下げ、
原油価格の下落を受けて、石油・資源関連にも売りが出たことが
市場を押し下げました。
10日の夜、米国が 対中国追加関税を発表しました。
2000億ドル分に10%の関税を9月以降に課す見通しで、
中国関連銘柄が下げる要因となりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が5営業部ぶりに反落したことを横目に、
円安の恩恵を受けて、買いが進みました。
為替市場で112円まで円安が進行、
自動車を始めとする輸出関連銘柄に買いが集まりました。
貿易摩擦の激化は世界景気の引き下げにつながるとの懸念で
資源国、新興国を中心にドル買いに走りました。
結果、円は5日続落で一時期半年ぶりの安値に進みました。
300円を超える上昇幅まで見られましたが
テクニカル的な節目が意識されると、
上値は抑えられながら取引を終えました。
水産・農林業、情報・通信業などが買われ、
ずっと注目している医薬品分野にも
しっかり買いが入りました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ中陽線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタート、そのまま上昇する
実体レベルでの窓を形成しながら反発の足元固めをしました。
懸念事項は高値が止まった位置です。
ずっと抵抗地点として伝えている75日線に近づいて行くと
早速抵抗に合い、上げ幅を縮小させながら引けました。
また、下向きの25日線が75日線に近づき、
短期間でデッドクロスを形成しそうな形も
投資家には懸念事項として映ります。
しかし、75日線に接近した形が強い陽線なので、
一回くらい抜けて、25日線ぬきにも挑戦する可能性があります。
際どい形の連続ですが、油断せずに観察しましょう。
東証1部の売買代金は2兆3081億円、
売買高は11億9258万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1181、
値下がりは820、変わらずは98でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は安値を切り下げて行くと、
下げが加速すると解説しましたが、
今日の動きでなんとか下げ止まった感じがでました。
しかし、まだ抵抗として意識されやすいところで
止まっている上に、テクニカル分析で説明したように
移動平均線もデッドクロスも短期間でみられそうなので、
不安材料はまだまだ残っています。
不安材料を残しつつも今週に入っては400円近い上昇、
先週の516円下落を打ち消すまで後116円まで来た上に
強い形を形成しているので、
今夜の米国市場の動きによっては希望を持ってもいいのではないでしょうか。
規模別で大型の伸びがもっとも多かったので、
この動きが続くようでしたら、
輸出関連・大型銘柄に注目してリバウンドを狙えるチャンスといえるでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,187.96 +255.75(1.17%)
NYダウ(休場)
24,700.45 -219.21(-0.87%)
ドル・円
112.25 – 112.26 +1.25(1.12%)
ユーロ・円
131.15 – 131.19 +0.91(0.69%)