2018年7月20日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比66円80銭(0.29%)安の2万2697円88銭でした。
米国市場が反落、その動きを引き継ぎ安く始まった上に、
中国人民銀行が1年ぶりの元安レート設定で、
下げ幅を拡大、リスク選好意識が薄れました。
堅調な企業業績への期待を背景に押し目買いが入ることで
急速に下げ幅を打ち消す場面もありましたが、
回復することなく、マイナスで今週の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は6営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落して
前営業日比134ドル79セント(0.5%)安の2万5064ドル50セント、
ナスダック総合株価指数は2日続落して
前営業日比29.148ポイント(0.4%)安の7825.296で取引を終えました。
貿易摩擦の舞台が欧州・米国間で自動車に移りました。
トランプ氏が欧州との会談の前に強硬姿勢を示したことに対して
欧州も「報復を準備している」と対抗姿勢を隠さないことが
リスクとして意識されました。
前日まで上昇してきた勢いで利益確定が出やすい
タイミングにあったのも下落の要因になりましたが、
下値を大きく崩すような流れにはならず、
まだ強気の相場は続いています。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の反落を受けて調整入りになりました。
朝方は安くスタートして、中国発のニュースで下げ幅を広げました。
午前中に中国人民銀行が人民元を対米ドルで
1年ぶりの元安水準に設定したことを受け、
投資家心理が弱気に傾きしました。
日経の下げ幅は200円を超える場面もありましたが、
業績発表を控えて、好業績を期待する
押し目買いも入ったことで午後は下げ渋りました。
上昇する場面まで演出した後は前日の終値を挟んだ
拮抗など、変動性の高い動きで
今週の取引を終えました。
日経の日足は長い上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
十字架に近い形で実体が小さいので、
迷いが強い状態を表しています。
形では迷いが強いですが、前日の実体から離れた
実体レベルでの陰線を形成した上に、
高値と安値は明確に切り下げているので
23,000円は再び遠のいたことになります。
前日は「テクニカル的には明日と来週の前半が勝負どころでしょう。
前半から中盤にかけて調整した後、
早い時間でトレンド転換してくると、
今週の上昇トレンドが継続していると解釈され
早いうちに23,000円上に抜ける可能性があります。」と解説、
来週の前半からその確認に入ります。
週足では 2週連続の陽線を形成しましたが、
上髭の長い短陽線で、先週より勢いが弱くなったことを示しています。
東証1部の売買代金は2兆3975億円、
売買高は12億6202万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1342、
値上がりは672、変わらずは89銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
概況でも触れましたが、
中国人民銀行(中央銀行)は20日の10時過ぎ、
人民元の売買の基準値を対米ドルで1ドル=6.7671元と
1年ぶりの安値水準に設定しました。
米国との貿易摩擦による景気減速を、
輸出を有利にする方向で補うための
措置だと解釈することができますが、
今すぐ日本の経済に影響を与えるようなことではないでしょう。
ただ、元安→中国国内からの資金流出→
中国株安→世界株安→日本も株安→世界株安による円買い→
さらに日本株安、このような連鎖が思えないことでもないですが、
それが実現されるまでに別の動きが現れるでしょう。
よって、来週は主要企業の決算が発表されることもあり、
好調な企業業績がアピールされれば
短い時間で23,000円突破に挑戦する可能性もあるでしょう。
このような局面では個別銘柄への物色、
決算発表が好調な銘柄に迷いの資金が向かいやすくなるので、
上方修正だけでなく、進捗率が着実に進んでいる銘柄を
素直に選ぶのがよい戦略でしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,697.88 -66.80(-0.29%)
NYダウ(休場)
25,064.50 -134.79(-0.53%)
ドル・円
112.51 – 112.52 -0.45(-0.39%)
ユーロ・円
131.11 – 131.15 -0.01(0.00%)