2018年7月23日の東京株式市場は3日続落しました。
終値は前営業日比300円89銭(1.33%)安の2万2396円99銭でした。
20日に中国からの輸入品すべてに関税を課すと
爆弾を落としたトランプ氏の発言で世界の市場が揺れました。
保護主義の広がりによって景気減速を懸念し、
円が買われることで急速な円高が進みました。
すぐに手口の見えない要因なので、しばらく神経質な動きは続くでしょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比6ドル38セント安の2万5058ドル12セントで、
ナスダック総合株価指数は3日続落して
前営業日比5.098ポイント(0.1%)安の7820.198で取引を終えました。
前日は自動車産業を巡って欧州との対決色を強めた
トランプ氏が20日、5,000億ドルに及ぶ中国からの
輸入品すべてに追加関税を課す考えを示すと
景気減速のリスクが意識されました。
ただし、下落幅は限定的でむしろ小幅高まで進むなど
比較的に安定的な動きを見せたことから
トランプ氏の発言内容も影響力を
落とし始めているのではないでしょうか。
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【日本市場の動向】
日本市場はトランプ氏の発言を背景にした
円買いの進行による影響をまともに受けました。
先週は113円台を見ていた市場ですが、
110円台まで暴騰に近い円高の進行で
自動車部門を筆頭に輸出関連銘柄に売りが広がりました。
下げ幅を350円まで広げる場面も見られましたが、
金融緩和策の見直しがある可能性が出てきたことで
金融銘柄には買いが入ることで相場を支えました。
銀行、保険、その他金融など
金融業種が上昇率上位を占め、
情報・通信、輸送用機器、その他製品部門が
大きく売り込まれました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から大きく下離れしてスタート、
始値を回復することなく陰線で引けました。
安値では75日移動平均線にタッチする瞬間に
下げ幅を縮めながら戻りましたが、
一目均衡表上では支えになっていた先行スパン1を下に割り込み、
雲入りに入りました。
75日移動平均線が支えになってくれるかが
明日からの確認ポイントで、それがくずれると先行スパン2、
22,000円の順で心理が崩れる線が並んでいます。
東証1部の売買代金は2兆1640億円、
売買高は13億9961万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1112、
値上がりは884、変わらずは106銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末に自分で組んだシナリオは
「元安→中国国内からの資金流出→
中国株安→世界株安→日本も株安→世界株安による円買い→
さらに日本株安、」というロジックでしたが、
全く異なる方向から円買いが入りました。
5,000円のすべてに関税を課するという発言で
世界はドル高が訂正される(方向に強引にもっていこうとする)→円買い、
保護主義の広がりで世界景気減速→円買い、の思考に走り
日本の市場を苦しめました。
今夜の米国市場の流れをみないとまだ確信はできませんが、
先週末の米国市場は小幅の下落に止まり、
泥沼化している現状の主人公、中国市場はむしろ
上海綜合指数が+30.2712で+1.06%の上昇、
日本市場イジメにも見える状況になりました。
米国と中国の反応からわかることは
狼少年は限界に近づいてきたことでしょう。
中間選挙を意識して 単細胞的な発言を繰り返し、
その度に世界は翻弄されましたが、
「はいはい、またかよ」のように反応しているのが見えています。
RSIなどのオシレーター系指標からすると
まだ売られ過ぎ感が出てないのが怖いことですが、
空売りへの転換を待っていた銘柄からは
明確なサインを発するようになりましたので、
短期的な収益を上げるタイミングにきています。
注目してみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,396.99 -300.89(-1.33%)
NYダウ(休場)
25,058.12 -6.38(-0.02%)
ドル・円
110.95 – 110.96 -1.49(-1.32%)
ユーロ・円
130.10 – 130.14 -0.79(-0.60%)