2018年8月14日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比498円65銭（2.28％）高の２万2356円08銭でした。
トルコリラの暴落が一服したことで
アジア市場にも下落が止まる動きになりました。
円高傾向がひとまず落ち着いたことを受け上昇になりましたが、
まだ買いを大きく入れる場面ではないことを
本文の中で確認しましょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は4日続落して
前営業日比125ドル44セント（0.5％）安の２万5187ドル70セント、
ナスダック総合株価指数は2日続落して
前営業日比19.404ポイント（0.2％）安の7819.706で取引を終えました。
トロコリラの下落が世界市場でリスクオフの動きを起こしています。
トロコリラの下落を受けてアルゼンティンでは政策金利の利上げを実施、
45%の金利水準を維持すると発表しました。
トルコとアルゼンティンの動きは新興国の資金流出懸念につながり
世界の株式市場でリスクオフの動きで大きく下落しました。
ここまで続落したことを受け、自律反発を狙う短期的な
買いが入ることで上昇する場面もありましたが、
プラス圏を維持するには材料不足でした。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の下げが一定の範囲に収まること、
その他アジア全般の株式も下げが一服することを確認しながら
自律反発の上昇になりました。
円相場が円高の動きが一服して円安に振れ、
111円台まで進むことが確認できたことも
相場の戻し要因の一つになりました。
すべての業種が上昇する中、
厳しく押されていた精密機器、情報・通信業の上昇幅が大きく、
証券、銀行など金融系の上げが甘い傾向を見せています。
日経の日足は上昇してスタート、そのまま上昇に向かい、
短い下ひげを持つ中陽線を形成しました。
前日に抜けた下くもを今日は終値でぬけて、
大暴落は免れることができました。
上は75日線、25日線、22,500円の節目が
上値を抑える準備をして待っているので、
ここで抵抗に会うと、むしろ下げやすい形を形成していることに注意してください。
商いは買い手不在で低調を記録し、
2兆円寸前まで行きました。
東証１部の売買代金は２兆533億円、
売買高は12億624万株でした。
東証１部の値上がり銘柄数は1795、
値下がりは264、変わらずは45でした。
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【日本市場の総合分析： 今後の投資戦略】
アルゼンティンの緊急利上げも加わり、
新興国全般に対する懸念が広がる中、
日経は大きく上昇しました。
しかし、これで一見落着と思うとこの後に起きる可能性のある
事態でひどい目に会う可能性がありますので、
注意が必要です。
ノーベル経済学賞に輝くポール・グルグマン教授が
11日にNYTに寄稿したコラムでは
現在の状況が1997-1998年のアジア経済危機にそっくりだという表現で
スタートしています。“And now for something completely similar.”
(https://www.nytimes.com/2018/08/11/opinion/partying-like-its-1998.html
Partying Like It’s 1998 by Paul Krugman)
確かに色な状況は類似していると言えますが、
その反面相違点も目立ちます。
当時、タイが固定相場制を敷いていたことに対し、
トルコは変動相場制で、まだ同時よりは打つ手があるというのが
代表的な事実ですが、一つネガティブな意味での相違点は
現在のトルコの大統領の方が遥かに「頑固オヤジ」ということです。
事態が落ち着いたとは到底言えない状況なので、
喜んで買いを大きく入れる場面ではありません。
買いを入れる場合は、為替・景気変動の影響が少ない内需を中心として考え、
下げがきつかった業種に関しては短期勝負だと割り切った方がよいでしょう。
空売りに関しては利益が乗ってきたとしても、
自分が決めたポイントまで戻らない限りは
持っていていいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均（円）
22,356.08 ＋498.65(2.28%)
NYダウ（ドル）
25,187.70 －125.44(－0.49%)
ドル・円
110.82 – 110.83 ＋0.64(0.58%)
ユーロ・円
126.41 – 126.45 ＋1.09(0.86%)
