2018年8月17日の東京株式市場は3日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比78円34銭(0.35%)高の2万2270円38銭でした。
中国との貿易摩擦が緩和されるとの期待が市場に広がり
大幅に上昇した米国市場の影響を受け、買いが先行してスタートしましたが、
国内材料不足で午後にはいると失速しました。
悪材料の中でも下値を保ってくれた今週の動きから
来週は堅調な動きを予想します。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反発して
前営業日比396ドル32セント(1.6%)高の2万5558ドル73セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比32.406ポイント(0.4%)高の7806.524で取引を終えました。
前日に出てきた中国関連ニュースで、
貿易摩擦の懸念が和らぐとの観測から
投資家心理が大きく改善しました。
中国関連として押されていたボーイング、
キャタピラーが買われ、
好業績を発表したシスコシステムズ、ウォルマートなども大きく伸びました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日の後半に大きく切り返す動きが継続、
米国市場の大幅な反発もあり、
買いが先行してスタートしました。
貿易摩擦の緩和を期待した買いで上昇した
米国市場の動きを引き継ぎましたが、
日本市場を積極的に買い入れる材料にはかけた結果、
午後から失速する動きになりました。
厳しく押されていた海運、機械、精密機器など
景気敏感株に買いが入り、
米国市場の銀行業上昇を受けて、銀行業にも上層が見られました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
陰線ではありますが、前日の終値から上放れしてスタート、
高値と安値を切り上げるギャップ形成、
大きく下げる動きに継続して入ることは逃れた格好です。
終値は下くもの上辺にあたる先行スパーン2の上で終わり、
雲を抜けた形になりましたが、
今週の動きは上下を繰り返す持ち合いが中心で
上を目指しているとは思えない流れです。
週足でも雲の上で支えられる準備をしており、
安値で52終線を割り込んだもののチャートが
崩れているわけではありません。
市場参加者の少なさが極まった結果
商いは2兆円割れ、5月28日以来の低水準でう。
東証1部の売買代金は1兆8455億円、
売買高は11億1629万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1498、
値下がりは523、変わらずは82銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
来週のリスク要因は23日の追加関税発動。
米中が相互に160億ドル相当の輸入製品に制裁関税を発動しますが、
ご存知の通り、中国の高官が訪米、
通商協議が22、23日に開催される予定になっています。
ここで、貿易戦争に対する緩和材料が出るのではないかという
期待から米国市場が大きく反発、
日本市場も安心材料として取り入れました。
ただ、11月の中間選挙の前に厳しい態度を緩めることが
できないトランプ氏にとって、
懸念を吹き飛ばすような劇的な譲歩案が出てくるのは
難しいのではないかと個人的には想定しています。
直近下値が堅い日本市場の地合いから考えると
少しのニュースで上値を試す展開にもなりやすく
来週は下値しっかり、上値を切り上げる
堅調な動きが予想されます。
前日予告したおり、空売りには利益を確保する動きで
戻しを試す展開になりました。
一回戻すところでは利益をしっかり固めた上で、
下に向かって反転すると再び入っていくことを想定しましょう。
また、このような局面では大型で底を抜け出したような
銘柄に資金が向きやすいので、
週末の間にじっくり考えるのもよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,270.38 +78.34(0.35%)
NYダウ(ドル)
25,558.73 +396.32(1.57%)
ドル・円
110.71 – 110.72 -0.06(-0.05%)
ユーロ・円
126.08 – 126.12 +0.17(0.13%)