2018年8月20日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比71円38銭(0.32%)安の2万2199円でした。
トルコへの追加制裁を示唆した米国からの材料で
円高は広がり、中国との貿易摩擦が緩和される期待は支える、
リスク要因がぶつかり、拮抗する相場が続きました。
様子見を決め込んだ投資家が多く、今年2番目の少なさを記録した
商いは迷いを強める要因にもなっています。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は2日続伸して
前営業日比110ドル59セント(0.4%)高の2万5669ドル32セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比9.806ポイント(0.1%)高の7816.330で取引を終えました。
米国の高官がトルコに対する追加制裁を示唆し、
リスクが意識された結果、朝方は売りが先行しました。
売りが一巡した後、中国との貿易摩擦が緩和されるとの
観測が広がってプラスに浮上、
2日続伸してこの週の取引を終えました。
貿易摩擦は緩和されるとの期待が持たれましたが、
根本的に解決されたわけではないので、
まだ安心はできない状況が続いています。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の上昇という材料はありましたが、
様子見ムードが強く方向感のないスタートで、
その後も前営業日の終値を挟んでの動きに終始しました。
トルコリラのリスクが継続して意識されることで
為替市場で円高が進んだことに加えて、
中国市場が軟調に動くなどの材料で
市場心理は悪化、マイナスで本日の取引を終えました。
円高を受け、自動車など輸出関連銘柄に
弱い動きが見られた反面、小売、食料品などの
内需系にも売りが入る方向感のない相場でした。
また先週末に物色された海運、機械、精密機器などにも
売りが入ることで下落幅を広げました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
2営業日連続で小さい動きで短陰線でしたが、
高値と安値は切り下げる明確な下落の形です。
一目均衡表の雲の中に入ってきた上に
短い時間で下に向かってのトレンド転換をしたので、
明日も本日の安値を割り込むと前回の安値を
下に抜ける動きを目指すことになるので、
市場の心理が崩れることには注意が必要です。
様子見ムードを反映して商いは大きく減少、
4月2日以来の低水準、今年2番目の少なさでした。
東証1部の売買代金は1兆6766億円、
売買高は9億8322万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1550、
値上がりは482、変わらずは71でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
何を決めていても、うまくいかない相場、
よく相談されるようになってきました。
その理由は明白で、確実に買いを誘うような材料がない一方、
不透明と呼ばれる材料があまりにも多いし、
イベントも多くひかえていることです。
トルコと米国の対立、
中国と米国の貿易摩擦、
どうしてこと欠かさず「米国」は入るのか、
それなのに、どうして円高につながり日本が被害を被るのか。
投資家が動きづらいというのは
今年2番目の少なさを記録した商いでわかりますが、
その分、ういた資金は少しの材料でも出た銘柄に
極端な偏りを見せることにつながります。
投資スタイルで分類するとデイトレードの主戦場で、
スイングトレードには部が悪い相場です。
本日の上昇業種をみても外需、内需、景気敏感、鈍感が
脈略のない混在ぶり。
空売りだけは決まりやすい相場ですが、
この方向感のない相場はいずれバランスを崩して
方向感を持つことになるので、
あまり長く持つとは思わない方がよいでしょう。
今週も乱高下はつきものと決め込んでおけば
少しは気が楽になるのではないでしょうか。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,199.00 -71.38(-0.32%)
NYダウ(ドル)
25,669.32 +110.59(0.43%)
ドル・円
110.64 – 110.65 -0.06(-0.05%)
ユーロ・円
126.30 – 126.34 +0.23(0.18%)