2018年9月11日の東京株式市場は2営業日続伸しました。
終値は前営業日比291円60銭(1.30%)高の2万2664円69銭でした。
復興が進む中で災害の影響が過度に意識されたとのことから
海外を中心に買い戻しが進み始めました。
米国市場では半導体関連が買われたことから
日本市場にも半導体・ハイテク銘柄に買いが進んだことが市場を牽引しました。
再び23,000円意識して動きだした日経、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は2日続落して
前営業日比ドル59ドル47セント(0.2%)安の2万5857ドル07セント、
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発して
前営業日比21.619ポイント(0.3%)高の7924.160で取引を終えました。
まちまちな動きが継続しました。
貿易摩擦の懸念と中間選挙を意識したトランプ氏の言動が
市場の心理を悪化させています。
「関税を払いたくなければ生産を米国に移せ」と脅迫近い
ツイットを飛ばしてアップルを圧迫、4日続落を招きました。
中間選挙を意識しての圧迫だというのが見えているので、
下げ幅は限定的でした。
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【日本市場の動向】
日本市場は国内要因と海外要因が絡み合い拮抗しましたが、
過度な懸念を払拭するような上昇を見せました。
まず、関西や北海道など災害による経済への悪影響が
過度に意識されたのとのことから
海外勢の買いが進み、大型を中心に上値を追う動きになりました。
海外要因では米国市場で半導体関連に強い動きがみられた結果、
厳しく押されていた 半導体関連に買いが戻りました。
しかし、貿易摩擦の影響による中国経済への影響に対する懸念から
中国関連銘柄の一部は活発な動きに乗れませんでした。
テクニカル的にも節目から切り返したことも
投資家心理は回復に向かう可能性が出てきました。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前営業日の終値から上放れしてスタート、
そのまま上昇するギャップを形成しました。
先週末は「安値が三角持ち合いの下辺をタッチしたので、
ここから下に抜けるか、下げ止まって反転するかが
気になっていたところで反転の方に動き出しました。
しかし、反転が確定するためには本日の高値を抜けて
上昇する必要があり」と解説、
一旦上に抜けて上昇を試す動きになりました。
節目になる75,25日線も上に抜けたので、
後は23,000円に再び挑戦する動きです。
警戒する材料は75日線の下に再び沈む場合は「ダマシ」になって
下げが加速することです。
東証1部の売買代金は2兆1171億円、
売買高は13億4410万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1058、
値下がりは942、変わらずは107でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週の投資アカデミーの授業で出て来た話で
いくつかのニュースソースからも聞かれることですが、
昨年の9月以降の動きが再現されるかです。
記憶されている方も多いと思いますが、
昨年はちょうど今頃を境にして市場が活況を迎えました。
もちろん現在と昨年の状況は背景が異なるところがあります。
厳しく売り込まれていた昨年に比べ、
今年は安値を切り上げながら下値を保っているところです。
ただし、買い手が少ない中での安値切り上げなので、
感覚としてはそんなに恩恵を受けてないというのが去年との共通点ではあります。
こんなにあげた日にどうしていつも急変に備えてくださいなど
縁起でもないことをいうのという抗議に近いメールをいただいたりしますが、
市場は「今日と明日」だけをみるものではありません。
本日は上げ材料の方が買われましたが、
明日は日本勢に対する貿易摩擦関連で厳しい売り込みが入る可能性が
常にあることを念頭に入れて置くのが投資家としての姿勢です。
しかし、海外勢が上値を追い始め、個人は売りに転じている、
典型的な活況の始まりという印象はあるので、
当分は海外勢の動きに従いましょう。
上値を追う時は大型・主力銘柄がリードするので、
割安圏に来ている大型銘柄に注目するのがよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,664.69 +291.60(1.30%)
NYダウ(ドル):
25,857.07 -59.47(-0.22%)
ドル・円
111.37 – 111.38 +0.39(0.35%)
ユーロ・円
129.17 – 129.21 +0.81(0.63%)