2018年11月13日の東京株式市場は大幅に下落しました。
終値は前営業日比459円36銭(2.06%)安の2万1810円52銭でした。
サプライヤーが業績を下方修正したことで、アップルが大きく下落、
米国市場が大きく下げたことを背景に日本市場にもアップルショックが広がりました。
マレーシアの資金不正に関与した噂が広がったゴールドマンサックスも
下げの要因になり、日経は800円近くの下げ幅まで見せました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して
前営業日比602ドル12セント(2.3%)安の2万5387ドル18セント、
ナスダック総合株価指数は3日続落して
前営業日比206.033ポイント(2.8%)安の7200.869で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は10月30日以来の安値です。
アップルのサプライヤーの一社が業績の下方修正を発表、
新型iPhoneの売れ行きに懸念が出たアップルが大きく下げました。
マレーシアの政府系ファンドによる資金流用に
関与したと取りざたされたゴールドマン・サックスが
7%超えと大幅に下げたことも指数を押し下げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場でアップルとその関連銘柄に売りが出たことで、
アップルに部品を供給する会社を中心に
大きく売りが先行しました。
アルプス、TDK、太陽誘電、村田製作所などの
関連銘柄に売りが広がった上に、
10月の工作機械受注額が前年同月比で23カ月ぶりに減少したことも
市場を押し下げ、朝の下げ幅は800円に迫る場面もありました。
午後に入ると、日銀によるETF買いへの期待、
円安基調が継続したこと、上海相場がプラスに転じることなどを受け
買いが入ることで下げ幅を縮小しながら引けました。
全業種が下げる全面安の流れで
アップル関連に機械業種、建設、保険などが大きく下げた一方、
空運業、小売業、食料品などは限定的な下げ幅を見せました。
日経の日足は長い下ひげを持つ陰線を形成しました。
実体は小さいですが、前日の終値から下離れして
そのまま下落する大幅なギャップを空け、
節目の22,000円をあっという間に抜けました。
前日は「本日は陽線ではあるもののその安値を切り下げたので、
テクニカル上では下げが加速すると解釈します。」、
「22,000円を割ることで下げはさらに加速するので
注意が必要です。」と解説、
ほぼ懸念した通りの流れになってしまいました。
急激な下げでオシレーター系の指標もついていけず、
むしろ下げの過熱感が出てないので
10/26に記録した21,000円割れも視野に入ります。
新規の買いは当分控えるようにしましょう。
投げ売りが出た後、再び買いが入ることで商いは急増、
東証1部の売買代金は2兆8253億円、
売買高は16億987万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1846、
値上がりは230、変わらずは35でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日の投資戦略では「ただし、下落中の戻りと思えるような流れなので、
逆転するとさらに早く下げていくので
深追いは禁物でしょう。」と伝えましたが、
深追いところか、買いを入れることすらできない相場です。
むしろ買いが決まらなかったことが幸いな方向になっています。
これで売りは出尽くしたといいたいところですが、
米国市場を下げた要因の1つが気味の悪い味を残しています。
リーマンショック10周年を迎えたところで、
新興国の不正に関わったとゴールドマンサックスが
取り沙汰されていることです。
大手金融機関による不祥事はいつの時代も
金融市場への信頼を低下させると同時に
大きなショックへの引き金になってきます。
米国市場が大きく戻してくれる様子がなければ
当分は戻りが鈍くなるので、
買いは慎重に、空売りは継続して保持して行きましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,810.52 -459.36(-2.06%)
NYダウ(ドル)
25,387.18 -602.12(-2.31%)
ドル・円
114.03 – 114.04 -0.13(-0.11%)
ユーロ・円
128.30 – 128.34 -0.22(-0.17%)