2018年12月27日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比750円56銭(3.88%)高の2万0077円62銭でした。
3営業日ぶりに20,000円台を回復、投資家心理は少し安定しました。
史上最大の上昇幅を記録した米国市場の流れを引き継ぎ、
上げ幅は2016年11月10日以来、2年1カ月ぶりの大きさでした。
上値は限定的で縮小しながら引けましたが、
今夜の米国市場次第では新年への期待を持っていいのではないでしょうか。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大きく反発しました。
ダウ工業株30種平均は大きく反発して、
前営業日比1086ドル25セント(5.0%)高の2万2878ドル45セント、
ナスダック総合株価指数も大きく反発して
前営業日比361.435ポイント(5.8%)高の6554.355で取引を終えました。
史上最大の上げ幅はリーマンショック直後の
2008年10月13日の936ドルでしたが、
本日で1,000ドルを超える史上最高の記録を作成しました。
そもそも下げすぎのサインはでており、
この4日間で1880ドル以上を下げていることから
自律反発の入るタイミングにありました。
その上、空売りが膨らんでいた銘柄に対する
利益確定の買い戻しも進み、上げ幅を増幅させました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が大幅に反発して、
史上最大の上昇幅を記録したことを好感して
大きく買いが先行しました。
全業種が大きく下げてきた分、99%に及ぶ上昇数を見せながら
20,000円台を回復、新年度相場への期待を持たせながら
大納会を迎えることになりました。
米国の年末商戦が好調で小売業が大きく買われたことも
上昇の材料になりましたが、
次第に上値は重くなって、上昇幅を縮小させながら引けました。
休みで材料が不足する中、
1,000円を超える下げに対する自律反発で
短期の利益を狙う買いが入ることで上昇してスタートしました。
ニューヨーク原油先物相場の上昇で石油・石炭製品が上昇率1位、
精密機器が引き続き好調で2位の上昇を見せました。
一方、銀行、保険、証券などの金融は戻りが鈍く
上昇率では下位に位置して終わりました。
日経の日足は上放れしてギャップを形成しながら
20,000円をまたがる陽線を形成しました。
トレンド転換をして20,000円という節目も終値で超えてきたので、
心理的には安定していられると思いがちですが、
トレンド転換なので、本日の高値を抜けて
上に行かないとまだ下降トレンドの終わりだとはみることができません。
それでも前日まで追証の解消を目的とした売りまで
出尽くした感じがあるので、
底は打ってきたサインは出ました。
東証1部の売買代金は2兆6918億円、
売買高は15億7642万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は2112、
値下がり銘柄数は11、変わらずは6でした。
値上がりが99%を占め、2018年最多を記録しました。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「本日は19,000円で支えたいとの気持ちがみられ、
3桁の上昇を確保したことから、
底打ちの可能性を密かに考えてみてもいいのではないでしょうか。」と解説、
いきなり大きく上昇して20,000円を超えてきました。
やはり底打ちのサインは出ていましたが、
気になるところは上げ幅に相応するような商いを伴っていないことです。
一時1,000円の上昇幅という割には商いが3兆円に届かず、
多くの投資家はまだ自信を持って戻ってこられてないのがわかります。
注目の材料は明日の大納会で20,000円を確保して
新年の期待を残したまま終えることができるかです。
新年に入ると米国ではトランプ氏の再選をかけた政策的な仕掛けと
選挙・オリンピックの前に株価を引き上げる政策を打ち出すであるはずの
日本政府のサービスがいつから出始めるかです。
明日も高値を超えてきて気持ちよく終わりたいところですが、
本日の米国市場の動きが気になるところです。
戦略は変更なしに、年明けから反発を期待する買いが入る場合は、
下げのきつかった輸出関連・大型株に注目することです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,077.62 +750.56(3.88%)
NYダウ(ドル)
22,878.45 +1,086.25(4.98%)
ドル・円
110.85 – 110.86 +0.43(0.38%)
ユーロ・円
126.31 – 126.35 +0.41(0.32%)
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