2019年1月23日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比29円19銭(0.14%)安の2万0593円72銭でした。
世界景気の見通しが下方修正され、
中国も28年ぶりの低成長が話題になり米国市場は300ドル以上の下げでした。
日本市場は下落でスタートしましたが、
円安と押し目会が進んだことを背景に29円安まで戻しました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は5営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落して、
前営業日比301ドル87セント(1.2%)安の2万4404ドル48セント、
ナスダック総合株価指数も5営業日ぶりに反落して
前営業日比136.872ポイント(1.9%)安の7020.356で取引を終えました。
世界景気に関連するネガティブ材料が市場を引き下げました。
IMF(国際通過基金)が21日に2019年の世界経済の成長率予想を下方修正して
景気に対する警戒心が広がり、300ドルを超える下落率を見せました。
グーグル、アップル、アマゾンなどの
主力銘柄が軒並み下落した結果、
ナスダックの下落率が大きくなりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が300ドル以上を下げたことが嫌気され
朝方、売りが先行してスタートしました。
貿易摩擦をめぐる不透明感が意識される中、
下げ幅を少し広げる場面がありましたが、
為替市場で109円台後半まで円安が進むと
輸出関連銘柄には押し目買いが入ることで下げ幅が限定的な範囲で維持しました。
日銀の金融政策決定会合は市場予想通り
緩和策の現状維持、ETFの資産買い入れ方針にも変化がありませんでした。
市場は想定内だったこともあり、無反応でした。
中国の成長率が28年ぶりの低さということで
中国関連銘柄に売りが出たほか、
半導体関連も売られました。
商いは3日連続で2兆円を下回り
東証1部の売買代金は1兆9222億円、
売買高は11億5188万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1586、
値上がりは469、変わらずは72でした。
日経の日足は上髭を持つ陽線を形成しました。
25日線の下でスタートしましたが、
早速下げ幅を縮小させ、25日線の上で引けたことは
プラス材料としてみることができます。
25日線上で止まった形でまだトレンド転換はしていませんが、
本日の高値を切り上げながら上昇すると
昨年の12/26の安値を底値とする回復基調は続くことになります。
今週中にトレンド転換してくるのか、
このまま25日線を下に抜けるのかが注目です。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日の下げは安心感を与えてくれるものだと思えます。
米国市場が大きく下げる中でも
下げ幅を縮小させながら、30円以下の下げ幅で済んだということは
底値が意外と固いことを示しています。
決算時期を迎え、商いが3日連続で2兆円割れを記録するなど
絶好の様子見ムードですが、
現状から考えると賢い戦略だと言えます。
決算結果出揃うまでの最大のリスク要因は中国の動向です。
米中貿易摩擦に関しても不透明感が強い中、
28年ぶりの低さとなった成長率の発表は
中国関連銘柄に爆弾のように降りかかりました。
年初から中国関連銘柄が回復基調を続けてきたので、
調整を挟むのは無理もない話し、
結果結果が出揃うまでは中国関連銘柄には慎重になりましょう。
直近押されていてた内需関連はトレンドを転換してくるタイミングなので、
短期的なつなぎの取引としては
注目してよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,593.72 -29.19(-0.14%)
ドル・円
109.64 – 109.65 +0.22(0.20%)
ユーロ・円
124.61 – 124.65 +0.38(0.30%)
NYダウ(ドル)
24,404.48 -301.87(-1.22%)
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