2019年1月25日の東京株式市場は4日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比198円93銭(0.97%)高の2万0773円56銭でした。
米国市場は貿易摩擦への期待が後退したことを背景に反落しましたが、
日本市場は反発しやすい時点で短期数字の資金が入ったことで
4日ぶりに反発しました。
来週は下値を保ちながら波乱含みの相場が予想される中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅反落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、
前営業日比22ドル38セント(0.1%)安の2万4553ドル24セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比47.694ポイント(0.7%)高の7073.462でで取引を終えました。
年初からここまでの雰囲気から一変、
米中貿易摩擦にはネガティブなニュースが続きます。
ロス米商務長官が米中貿易交渉に関しては
合意点まで「まだ何マイルも距離がある」と述べたことで
和解ムードへの期待が後退し、投資家心理が悪化しました。
1ヶ月を過ぎた政府機関のシャットダウンに対して
与野党からそれぞれの予算案が採決されましたが、
可決しなかったことも景気への影響が懸念され下げる要因になりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は直近の下げから短期のリバウンドを狙う
買いが入り、上昇でスタートしました。
週末要因を反映して、ここまで上昇してきた
内需・ディフェンシブ系に売りが出ましたが、
押されていた輸出、半導体などに買いが集まりました。
午後に入って上昇幅を大きくする場面もありましたが、
米中貿易摩擦に関連するニュースなど、
不安材料が上昇幅を抑えながら今週の取引を終えました。
商いは5日ぶりに2兆円台を回復して
東証1部の売買代金は2兆2071億円、
売買高は13億3094万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1337、
値下がりは697、変わらずは93銘柄でした。
日経の日足は上髭を持つ陽線を形成しました。
前日はの「安値は25日線の上で止まって、支えられるサインを出しました。」と解説、
支えられてから上に転換してきました。
上にも下にも振れやすい位置から
上にブレイクしてきたのでしばらくは回復基調を続ける流れです。
21,000円とボリンジャーバンドの+1σが同じ位置付近にあるので、
上昇する場合は上値を抑える要因になります。
週足では3週間ぶりに陰線になりました。
先週の実体から離れているので上昇基調であることに間違いはありませんが、
実体が小さいことから上昇の勢いは弱まったと解釈できるでしょう。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日米ともに来週は決算発表が本格化する中、
多くのイベントが押しかけ、下値の固い波乱相場になるでしょう。
貿易摩擦による国内企業への下振れ圧力は
折り込みが進んだ状態でサプライズやショックを繰り返しますが、
個別銘柄の結果によって乱高下を含むことになりそうです。
注目される決算予定は
30日NEC、キヤノン、オムロン、シャープ、TDK、アドバンテ、など
ハイテク関連で多くの銘柄が発表され、
31日は、野村HD、JAL、KDDI、アステラス製薬、
第一三共、小林製薬、大日住薬、などの医薬品関連と
ファナック、日野自、東エレク、村田製作所などの半導体・精密機器の
予定が詰まっています。
注目のイベントは29日に英国のEU離脱代替案の採決、
29―30日に米国のFOMC、月末に米中の閣僚級貿易協議、
週末であり、月初である3/1の金曜日は雇用統計があります。
前日は「短期で注目するところをみると
化学、鉱業セクターが底打ちが鮮明になり、
下げ止まりの兆しが見えている」と解説、
本日は上昇率5,6位に並びました。
イベントが多い分、乱高下の可能性が高い上に買いが積極的に入りづらいので、
主力銘柄への注目を継続します。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,773.56 +198.93(0.97%)
ドル・円
109.80 – 109.81 +0.09(0.08%)
ユーロ・円
124.47 – 124.51 -0.26(-0.20%)
NYダウ(ドル)
24,553.24 -22.38(-0.09%)
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