2019年1月29日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比15円64銭(0.08%)高の2万0664円64銭でした。
中国の景気減速を反映して建機のキャタピラー、エヌビディアが
市場予想を下回る決算結果を発表、米国市場は幅のある下落になりました。
日本市場も安くスタートしましたが、日銀のETF買いへの期待、
円高の一服などを受け、小幅の上昇まで戻りました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反落して、
前営業日比208ドル98セント(0.8%)安の2万4528ドル22セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落して
前営業日比79.180ポイント(1.1%)安の7085.685でで取引を終えました。
後退したかのように見えた「中国関連」が
再び懸念材料から顕在化してきました。
中国の需要減速で建機大手キャタピラーの
2018年10~12月期決算で1株利益と19年12月期通期の1株利益見通しが
市場予想を下回り、9%の下落、市場を引き下げました。
AIの本命銘柄として注目度の高いエヌビディアの業績も
18年11月~19年1月期の売上高見通しを下方修正した結果を受け
市場は大きな下落を余儀無くされました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が中国関連銘柄の
下落を受けて大幅に反落したことを受け、
売りが先行してスタートしました。
決算発表が本格化する中、米国同様、
発表予定になっている中国関連銘柄への警戒心など
投資家心理を萎縮させる材料が続いたことで市場は冷え込みました。
市場心理を悪化を受け、短期のリバウンドを狙った買い手が
先に手仕舞う動きが広がった結果、
幅のある下落を余儀なくなれましたが、テクニカル的に意識される
節目の前では一旦止まってから反転をはじめました。
アジア市場が堅調な動きになったことを、
円高が一服したことや日銀のETF買いへの期待などを受け、
小幅のプラスにまで戻して引けました。
輸出・中国関連の軟調でディフェンシブ、内需系に資金が向き
電気・ガス、水産・農林業、食料品、小売などが上昇、
前日に注目するように解説した陸運業も上昇率上位にランクしています。
商いも小幅増え、本日は2兆円超え、
東証1部の売買代金は2兆1157億円、
売買高は11億8229万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1143、
値下がりは894、変わらずは89銘柄でした。
日経の日足は前日の終値から下離れしてスタート、
そのまま下落してギャップを空けた陰線を形成する勢いでしたが、
午後から切り返して陽線を形成しました。
安値では 25日線が意識され、止まりましたが、
もう1日ほど、下落の余地は残しています。
25日線が支えになっていることが一つの材料になります。
2018年12月26日の安値から1月21の高値までを100とした場合の
フィボナッチ分析では上昇幅の61.8%までも押されてないので、
半値押しを想定する場合は19,910円台までも視野に入ります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
米国市場の動きは市場に潜んでいる
中国関連リスクを映し出しています。
中国の景気減速によるゲーム向けGPU減速により
エヌビディアが市場予想を下回る決算になりました。
直近の仮想通貨暴落により、GPUの在庫はよりだぶつく状況なので、
より大きく打撃を受けています。
建機大手キャタピラーの発表内容も中国の景気減速によるもので
米国市場は大きく揺らぎました。
それから考えると日本の市場はプラスまで行ったので、
底硬さをみせましたが、様子見要因のより大きくなる
明日も25日線を支えとして意識した後、下げ止まってくれるかが確認ポイントです。
内需、輸出型、再び内需と、注目する分野が激しく変化しているので、
今週の米国雇用統計発表までは少ない株数で消極的に
ポジションを立てて待つのがよいでしょう。
注目する分野として紹介した化学、陸運の中で
化学がすでに調整に入ったので、短い調整を挟んで転換してきたら
再び注目しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,664.64 +15.64(0.08%)
ドル・円
109.30 – 109.31 -0.10(-0.09%)
ユーロ・円
125.06 – 125.10 +0.30(0.24%)
NYダウ(ドル)
24,528.22 -208.98(-0.84%)
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