2019年2月6日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比29円61銭(0.14%)高の2万0874円06銭でした。
ボーイングやハイテク銘柄が引き続き買われたことで
米国市場が2ヶ月ぶりの高値を記録して、投資家心理が改善しましたが、
決算結果を見極めたい日本では強気になりきれず、小幅な上昇になりました。
盛り上がりを始める前に短期の失速も予想される中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比172ドル15セント(0.7%)高の2万5411ドル52セント、
ナスダック総合株価指数も続伸して
前営業日比54.548ポイント(0.7%)高の7402.084で取引を終えました。
2018年の12月上旬以来、2ヶ月ぶりの高値を形成しました。
中国関連で押しが多かったボーイングが好業績を発表して
3%強買われた他、アップル、マイクロソフトなどの
主力ハイテク銘柄に買いが入ったことが市場を牽引しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の上昇を背景に買いが先行しましたが、
勢いは続きませんでした。
米国市場が2ヶ月ぶりの高値を形成したにも関わらず、
トヨタの決算発表で利益見通しが下方修正され、
ソフトバンクが好業績を発表しましたが、好材料出尽くしで売られるなど
大型株の上値が重かったことが上値を抑えました。
ボーイングなど中国関連銘柄が米国市場で買われたことを材料に
中国関連、インバウンド関連など景気敏感株に買いが進み、
ハイテク株の上昇を受けて精密機器が買われました。
一方、トヨタが反落した影響を受けて、輸送用機器が売られ下落率2位、
ゴム製品、保険業も売りに押されました。
東証1部の売買代金は2兆2858億円、
売買高は12億5015万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は936、
値下がりは1106、変わらずは85銘柄でした。
日経の日足は前日の日足に包まれる陰線を形成しました。
前日は21,000円の抵抗にあって、本日はその高値を切り下げたので、
明日も本日の安値を切り下げて下落すると
短い調整入りになります。
一目均衡表上でみると細い下雲の中に入って
高値が先行スパーン2に押されている形です。
この形では抵抗に遭うのが仕方ないとも思われるところですが、
逆に高値と21,000円を一気に抜ける場合は短期間で三役好転になるので、
上昇トレンドを強めるかも知れない流れです。
境目に来ているので明日の動きに注目します。
まだ力が足りない状態で調整に入る場合は
上向きの25日線と1/29の安値付近が
下げ止まりの目処になります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日予告した通り、様子見の相場でした。
また、前日は米国市場の堅調な動きに
日本市場が追いついてないことについて解説しました。
「日本市場がやっと冬眠から目覚めたという瞬間に
米国市場は調整入りという場面になりかねないのが懸念材料」と分析しましたが
本日はすでにそのサインが出ています。
RSIなどのオシレーター指標が示す米国市場の上昇は
過熱感を出し始めています。
しかも日本市場はまだ冬眠から目覚める兆しがないままです。
明日から飛躍的に走り出す、というような材料も見つからないことから、
明日は決算発表がピークを迎えることから
本日の終値を挟んでの様子見ムードが続くと予想します。
特段の材料がなく、様子見が続く場合は3連休を控えていることから
当分の失速も考えられます。
市場の雰囲気が積極モードに変わるまでは短期の売り買いに集中するか、
当分は売買を控えてもいいでしょう。
買いを考える場合は、本日の上昇率1位に躍り出ながら
トレンドが転換した海運業に注目してみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,874.06 +29.61(0.14%)
ドル・円
109.58 – 109.59 -0.27(-0.24%)
ユーロ・円
124.86 – 124.90 -0.64(-0.50%)
NYダウ(ドル)
25,411.52 +172.15(0.68%)
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