2019年3月7日の東京株式市場は3営業日続落しました。
終値は前営業日比140円80銭(0.65%)安の2万1456円01銭で終えました。
米国市場が3日続落して投資家心理が悪化、
特に業績の下方修正と国内生産停止が発表され、全体を押し下げました。
3日連続でギャップを形成したので、通常は売られすぎから戻りを試すタイミングですが、
明日までは警戒が必要でしょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は3営業日続落しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日続落して、
前営業日比133ドル17セント(0.5%)安の2万5673ドル46セント、
ナスダック総合株価指数も続落して
前営業日比70.441ポイント(0.9%)安の7505.920で取引を終えました。
経済指標で米中貿易摩擦への警戒心が強まることで
3日連続下落しました。
2018年の貿易統計の結果は貿易赤字が2006年以来
12年ぶりに過去最大となり、特に対中国が2年連続で最大で
貿易協議が難航する可能性が浮上した結果、
中国関連を中心に下落しました。
中国関連・IT系の下落を反映してナスダック指数の
下落幅はより大きくなっています。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が続落したことを受け
投資家心理が悪化、売りが先行してスタートしました。
市場を大きく押し下げたのは銀行系と半導体関連でした。
みずほ銀行が減損処理の影響で業績の下方修正を発表、
他の銀行にも売りが波及、銀行系は連れ安に会いました。
中国景気の減速を反映して
半導体のルネサスは国内の半導体生産を一時停止すると発表、
ストップ安まで進みました。
5業種以外はすべてマイナスになる下げ相場でしたが、
水産・農林業、不動産、陸運など内需の一角に買いが入りました。
半導体の下げを反映して電気機器、機械などが厳しい動きになりました。
商いは2兆円を回復しました。
東証1部の売買代金は2兆2475億円、
売買高は12億5443万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1505、
値上がりは556、変わらずは72でした。
日経の日足は3日連続で前日の終値から下放れしてスタート、
3空を空けました。
上に向かう時、”3空は売れ”という相場の格言がありますが、
下に向かう際も同様で過熱感を警戒する言葉として使われます。
テクニカル指標をみるとRSIやサイコロジカルラインなどの
オシレーター系指標が50付近で、
まだ売られる過ぎの領域まで進んでないことがさらなる下落もあることを示しています。
形だけをみると明日の午後からは戻しを試してもいい場面ですが、
米国市場の動きを警戒して様子見は継続しそうです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は日本市場が岐路に立ったおり、
21,500円に近づくにつれ、
この位置で切り返すなら短期の節目を作って
上昇トレンドに気持ちよく戻ることになる説明しましたが、
気軽に戻らせてくれませんでした。
特に精密機器が高値圏から下に振れる可能性があることについて言及したところで
いきなり半導体関連の大きな下げが来ています。
引き続き警戒が必要です。
直近の不安定な動きを反映して好感されてきた
水産・農林業が高値圏まで進んできました。
明日は週末の利益確定が出やすいタイミングなので、
同セクターの銘柄を保持している場合は
利益確定の逆指値注文を設定漏れのないようにしましょう。
全体的には雇用統計の結果待ちで様子見が続くと思われます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,456.01 -140.80(-0.65%)
ドル・円
111.74 – 111.75 -0.04(-0.03%)
ユーロ・円
126.35 – 126.39 +0.02(0.01%)
NYダウ(ドル)
25,673.46 -133.17(-0.51%)
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