2019年5月22日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比10円92銭(0.05%)高の2万1283円37銭で終えました。
ファーウェイへの制裁に関連して一部の取引に
猶予期間を設けると発表されたことを背景に米国市場が上昇、
日本市場も半導体関連やマザーズなどが上昇しました。
米中貿易摩擦への懸念は根が強く、上値は限定的で
前日の終値付近まで戻して引けました。
変動性が高まる日経、本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発して、
前営業日比197ドル43セント(0.8%)高の2万5877ドル33セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して
前営業日比83.349ポイント(1.1%)高の7785.724で取引を終えました。
米国が少しは融和的な姿勢をみせ、
ファーウェイへの制裁に関連して、一部の取引については
猶予期間を設けると発表されたことが好感されました。
ファーウェイ関連として厳しい動きになっていた
半導体関連を中心に幅広い銘柄に買いが入りました。
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【日本市場の動向】
日本市場はファーウェイへの輸出禁止について
猶予期間を設けるとの発表で上昇した米国市場の動きを引き継ぎ
上昇してスタートしました。
半導体関連を中心に買いが入り、
上げ幅を130円まで広げる場面がありましたが、
米中の貿易摩擦への懸念は根強く、
積極的に上値を追っていく買いが見られませんでした。
新たに制裁対象に加わる中国企業があると報道されると
投資家心理が再び悪化、
前日の終値付近まで戻し、小幅安に進んでから
小幅高で引けるなど、方向感を失った動きで終わりました。
同日発表された機械受注統計で、4~6月期の見通しが
大幅増加になったことを受け、機械セクターが物色され、
水産、鉱業、非鉄金属などが好感されました。
商いは2兆円割れ直前まで進みましたが、
2兆円台はキープしました。
東証1部の売買代金は概算で2兆930億円、
売買高は12億334万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は945、
値下がりは1097、変わらずは99でした。
日経の日足は短い上下ひげをもつ陰線を形成しました。
前日の高値と安値を切り上げ、形では上昇、
上値は再び75日線に抑えられています。
今週に入ってからは上下変動しながら変動性の高い相場を形成、
方向感のない動きが続いています。
上下変動するというのは先週末からすでに予見していたことなので、
目新しいことはなく、
ただ今週は下値が固く維持しているのがプラス材料です。
ここから75日線を早期にぬけないと
再び調整入りになります。
方向感が決まるまで大きなポジションを持つのは控えるのが賢明でしょう。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「半導体関連が急速にプラス圏に戻して終わっています。
押しが強かった分、短期のリバウンドを狙う動きが
出てもおかしくないタイミングでしょう。」と解説、
想定した通りの動きで、半導体関連にリバウンドが見られました。
同時に短期のリバウンドを期待するように解説した
素材系でゴム、化学、非鉄金属なども物色されました。
喜んで買うのもいいですが、同時に
「根本的な問題は何一つ解決されてないので、
景気敏感、素材系には買いを入れても短期で利益を確定していく
戦略を徹底してください。」とも戦略を立てていることを忘れないでください。
短期の利益確定が出た後はあまりにも動きがなかった
部門に資金が向かいやすくなります。
代表的な業種は電気・ガス業で、
強く押されていたマザーズも2.2%上昇と、
リバウンドの動きを見せ初めているので、
週末までは注目に値します。
空売りを入れた分は、前日説明した通りに
短期的に戻りを試す動きになったので、
あまり焦らないでください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,283.37 +10.92(0.05%)
ドル・円
110.41 – 110.42 +0.29(0.26%)
ユーロ・円
123.22 – 123.26 +0.38(0.30%)
NYダウ(ドル)
25,877.33 +197.43(0.76%)
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