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2019年6月3日の日経概況

2019年6月3日の東京株式市場は4日続落しました。
終値は前営業日比190円31銭(0.92%)安の2万0410円88銭で終えました。
週末の米国市場が貿易摩擦の拡大を懸念して大幅に下落、
日本市場は円高の影響まで受けて、2月8日以来ほぼ4カ月ぶりの安値を
記録するところまで押されました。
売られ過ぎのサインは出ていますが、戻ったと思う先に
様子見、下落の要因が待ち伏せしているので、注意が必要です。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に下落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に下落して、
前営業日比354ドル84セント(1.4%)安の2万4815ドル04セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に下落して
前営業日比114.568ポイント(1.5%)安の7453.148で取引を終えました。

ダウ工業株30種平均は1月29日以来約4カ月ぶりの安値、
ナスダック総合株価指数は3月8日以来の安値を記録しました。
貿易摩擦の範囲が広がり、メキシコが追加関税の対象になったことが

投資家心理を冷やしました。
長期金利が1年8ヶ月ぶりのレベルまで低下、
金融株が売られることは下落の促進剤として働きました。

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【日本市場の動向】
日本市場は米中の貿易摩擦長期化および範囲の拡大が懸念され、
下げが継続しました。
週末の間に為替市場で108円台と円高が進んだことを反映して
輸出関連・景気敏感株には売りが広がりました。

一方、内需関連・ディフェンシブ銘柄として分類される
業種には買いが入り、
相場の下支えになりました。

円高懸念で自動車関連には強い売りが続き、
電気・ガス、陸運業、不動産業などが上昇しました。

東証1部の売買代金は概算で2兆1136億円、
売買高は12億2894万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1782、
値上がりは312、変わらずは46でした。

日経の日足は上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
実体レベルで下離れのギャップが4日続き、
下げの形としては底に近づいたことを示しています。

もう1日ほど下げるか横ばいになってから
反転する場合は短期的に強い戻り、
その後はさらに下げが加速する動きが現れてもおかしくない流れです。

25日移動平均線が75日線を下に抜けて
デッドクロスが成立、今週は
セーリングクライマックスと下げ止まりの力がぶつかり合う相場になります。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末は「長期的に考えてさらに日本を圧迫するのは
「円高」です。
利上げを続けてきた米国では「利下げ」の準備段階に入ったとみられ、
リスク要因による円買いが進む現状に加えて、
利下げによるドル安・円高まで入ると
日本市場にはさらに強い売りが見られるでしょう。」と解説、
今日の動きはまさしくその通りでした。

108円台で推移する円高傾向で輸出関連・景気敏感関連はほぼ全滅、
一部の内需系が下値を保っているだけです。
今週は2万円を守ることができるかまで懸念するような動きが待っています。

短期的には間違いなく売られるすぎの領域です。
日経225の平均PBRで1.12倍で1倍割れ寸前、
予想PERも13.11倍、13倍-15倍で推移する傾向から考えると
十分安値圏だと思うことができる水準です。

短期的な戻りがあっても今週はISMと金曜日の米国雇用統計があり、
様子見または売りが出やすいので、
注意するのが良いでしょう。

今週の戦略も変更なしで、
利益がのっている空売りのポジションは毎日利益確定の注文を入れ替えってください。
輸出・景気敏感銘柄に対しては明確な反転のサインが出るまで
買いを控えるようにしましょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
20,410.88 -190.31(-0.92%)
ドル・円
108.23 – 108.28 -0.54(-0.49%)
ユーロ・円
120.99 – 121.04 -0.20(-0.16%) 
NYダウ(ドル) 
24,815.04 -354.84(-1.40%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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