2019年6月4日の東京株式市場は5日続落しました。
終値は前営業日比2円34銭(0.01%)安の2万0408円54銭で終えました。
安値圏で横並びになって、売られ過ぎが止まる気配をみせました。
朝方は107円台まで進んだ円高の影響で3桁続落になりましたが、
午後に入ると円高一服と日銀のETF買いへの期待から下げ幅を縮小させて終わりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【米国市場の動向】
米国市場は小幅の反発と大幅な続落、方向感のない動きになりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して、
前営業日比4ドル74セント高の2万4819ドル78セント、
ナスダック総合株価指数は大幅な続落で
前営業日比120.129ポイント(1.6%)安の7333.019で取引を終えました。
様子見が強く方向感のない展開でした。
5月は7%の下落という結果を受けて
売りが強かった銘柄に買い戻しを狙った買いが入ったことで
市場は上昇するように見えましたが、
貿易摩擦の範囲が広がり、懸念材料が払拭されてないことは
上値を抑えました。
ナスダック総合株価指数は3月8日以来の安値更新を続けました。
独占禁止法違反の調査を準備していると報じられたことで
ハイテク関連には懸念が広がりました。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の動向】
日本市場は売り・買いが交差する動きになりました。
朝方は107円台まで進んで5ヶ月ぶりの円高を記録したことで
輸出関連銘柄に売りが出たことで
120円以上の下げも見られました。
午後に入ると、4日続落で800円以上下げ、
売られ過ぎの領域に入った市場への反動で
安値を拾う買いが入ってプラスに転じるまで進みましたが、
不透明要因がまだ解消されてないことから
小幅の下落に押されて取引を終えました。
鉄鋼、ガラス、金属製品など直近強く押された
素材、景気敏感株にリバウンドを狙った買いが入りました。
一方、ソフトバンクを始め、KDDIなど情報通信業が売られ、
水産、食料品などの内需にも利益確定の売りが出ました。
東証1部の売買代金は概算で2兆1913億円、
売買高は12億3931万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は576、
値上がりは1515、変わらずは50でした。
日経の日足は下ひげの長い短陰線を形成しました。
ギャップ明けて入ってきてから2つの日足が並んでいるので、
ここでギャップを明けて上に抜けると、
アイランドリバーサルを形成、
底打ちになる可能性が出ました。
意識されているのは2/8の安値で、
ここが分岐点になります。
ギャップ明けで上に抜けると当分は戻りを試す基調に、
反対にこの2日間の安値を下に抜けると下げが加速します。
その場合、下の目処は2万円を割らずに
支えられるかです。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末に予告した通り、前日まで日本株を圧迫したのは
「円高」で、今朝は107円という5ヶ月ぶりの価格で
市場全体が沈むような動きを見せました。
本日の下ひげで戻すような動きがなければ
下げは本日からでも強まり、
パニックに陥りやすいところでしたが、
一旦鎮静化されたように止まりました。
外部で気になるのはハイテクが多く含まれているナスダック。
5月3日に8,164ポイントの終値で史上最高値を記録してから
1ヶ月弱で1割を下げました。
過熱に伴い、日柄・価格の調整入りが鮮明になってきました。
日本市場はファナック、東エレクなどの精密機器、半導体関連の一角が
買われましたが、情報・通信業界が押されて、
その影響範囲を極める必要があります。
週の中盤に入っていく明日からは雇用統計を睨んでの
様子見相場が強まるので、短期だと割り切らない限りは
新たなポジションを立てるの難しいでしょう。
超短期を狙うなら、推しの強かった輸出関連、
日経と同じ動きでアイランドリバーサルの形を作る可能性のある
銀行、その他金融業に注目です。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【各市場の動き】
日経平均(円)
20,408.54 -2.34(-0.01%)
ドル・円
108.11 – 108.12 -0.13(-0.12%)
ユーロ・円
121.60 – 121.64 +0.67(0.55%)
NYダウ(ドル)
24,819.78 +4.74(0.01%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。
http://www.tbladvisory.com/topics/