2019年6月6日の東京株式市場は小幅に反落しました。
終値は前営業日比2円6銭(0.01%)安の2万0774円4銭で終えました。
ADP雇用統計で利下げを促すような結果が出たことを好感して
米国市場が大きく続伸、日本市場も買いが進む場面がありました。
前日の大きな上昇から早期の利益確定をする動きも進み、方向感のない動きでした。
週末要因で迷いが生じやすい明日の動きも含め、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は3日続伸して、
前営業日比207ドル39セント(0.8%)高の2万5539ドル57セント、
ナスダック総合株価指数は2日続伸して
前営業日比48.358ポイント(0.6%)高の7575.475で取引を終えました。
景気減速による利下げへの期待が市場を連日で押し上げました。
ADPの雇用リポートでは非農業部門雇用者数が2万7000人の増加で、
前月の27万1000人増から大幅に減速、
FRBの利下げ観測に力を添える結果となりました。
中国での販売禁止が囁かれたアップルも、現状では影響なしと判断され、
買い戻しが入り、市場の上昇に寄与しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の大幅な上昇を引き継ぐことができませんでした。
107円台だった円高基調が一服、108円の前半まで進んだことや
新たな悪材料が出なかったことで買いが優勢になる場面もありましたが、
前日の終値を挟んでの動きに終始するな1日でした。
上昇する場面ではメキシコを巡っての貿易摩擦など
不透明要因が意識され短期で利益を確定する動きが続き、
上値は押さえつけられました。
様子見で商いは低調、2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆8427億円、
売買高は10億6841万株と低調でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1400、
値上がりは649、変わらずは92銘柄でした。
日経の日足は上髭を持つ短陽線を形成、
高値と安値を前日より切り上げて戻り基調を継続しました。
5/31の陰線に並んで、高値が抑えられましたが、
明日も上昇する場合はギャップ埋めにかかります。
明日と来週の前半まで戻り基調が継続する場合は
デッドクロスの後、下向きが継続する25日線まで進んで
抵抗にあって再び下げ出すことも想定されるので、
ここから買い向かう場合は、25日線付近まで進んだ際に
ポジションの一部は利益を確定する戦略が有効でしょう。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「明日もこの流れを引き継ぐのは難しいと予想します。」、
「週末までは安心して買い上げる行動は慎んだ方が得策です。」と解説、
その通りで上昇が継続する動きは見られませんでした。
ただし、下値はしっかり保っており、
下げに転じても大きく崩すような場面もありませんでした。
明日は雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から
さらに様子見が進むのが普通ですが、
ADPの雇用統計で折り込みがある程度進んでいるので、
大きなサプライズは限られ、
一回利益確定が出た後は、同じ方向で新たなポジションを立てる動きが予想されます。
つまり、空売りは買い戻しの後、午後から再び下げ、
このような具合です。
空売りの場合はトレンドの進みが順調でまだ利益を伸ばす余地があるので
急いですべてを利益確定することまではしなくてもよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,774.04 -2.06(-0.01%)
ドル・円
108.15 – 108.16 -0.09(-0.08%)
ユーロ・円
121.47 – 121.51 -0.49(-0.40%)
NYダウ(ドル)
25,539.57 +207.39(0.81%)
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