2019年7月4日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比64円29銭(0.30%)高の2万1702円45銭で終えました。
米国市場が続伸して3指標が揃って史上最高値を更新、
日本市場もその流れを引き継ぎ、買いが先行してスタートしましたが
国内の材料が弱く、上値を追う動きは見られませんでした。
さらなる様子見が予想される明日、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸して史上最高値を更新しました。
ダウ工業株30種平均は4日続伸して、
前営業日比179ドル32セント(0.66%)高の2万6966ドル、
ナスダック総合株価指数は6日続伸して
前営業日比61.139ポイント(0.8%)高の8170.231で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は2018年10月3日以来、
9ヶ月ぶりに史上最高値を更新、
ナスダック総合株価指数は2019年5月3日以来、
2ヶ月ぶりの高値を記録しました。
S&P500種株価指数も5日続伸、史上最高値を
3日続けて更新しました。
利下げ観測に力を添える経済指標が市場心理をリスクオンに傾かせました。
ADP全米雇用リポートが市場予想に届かなかったことを受け、
FRBが利下げに動くとの見方が広がり、幅広い銘柄に買いが入りました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が史上最高値を更新した動きを受けて
買いが先行してスタートしました。
前日の下げ分を打ち消しましたが、日本国内の内部的な材料が不足、
積極的に買いあがる動きは見られませんでした。
米中の首脳会談が好感されるタイミングも過ぎ、
実質的な見極めに入った市場の雰囲気の中、
ファーウェイへの制裁がすべて解消されないことへの
不安が浮上、半導体関連銘柄には売りが出ました。
朝方の上昇が一服した後は前日の終値より少し上回る範囲で推移、
4日の休日で外国人が不在になる明日以降への閑散相場に備えました。
海運業が継続して物色され、不動産、倉庫、水産などの
内需系が引き続き好感されました。
商いは3日連続で2兆円を割り込み、6月24日以来の低水準でした
東証1部の売買代金は概算で1兆4548億円、
売買高は8億2201万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1599、
値下がりは467、変わらずは83でした。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
高値と安値は前日より切り上げたので、形でも上昇になりました。
今週4日の動きを振り返ると、月曜日に大きく上昇、
その後はその日足を囲んでの動きに終始しており、
まだ上か下かが定まらず、迷いが続いている流れです。
2018年10月2日から同年12月26日までの下げ幅を
100にした場合のフィボナッチ分析では
今週に入ってから半値戻しのところで持ち合っています。
さらに上昇するには半値戻しの現在位置を上に抜け出して
持ち合いブレイクを見せる必要があります。
参加投資家の少ない明日は上に抜くのが難しいのではないでしょうか。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
米国は3指標揃って史上最高値を更新、
空前の絶好相場が続いています。
ここまでの上昇を支えているのは「金融緩和再び」とみるのが良いでしょう。
ADPの雇用統計が予想に届かなかったことで利下げへの期待が高まり、
新たにFRBの理事候補になっている2人も
金融緩和への積極派と知られていることから
欧州も含めて、世界は「金融緩和頼み」相場が続いています。
その流れから考えると日本市場の上昇幅はあれ?と首を傾げる水準で
欧米の金融緩和とは裏腹に、日本市場は円高リスクが継続して
意識されているのが大きな原因です。
前日より若干円安に振れたものの多くの企業が想定レートであげている
109円まではまだ程遠く、
外国人不在で閑散相場になりそうな明日も方向感のわかりにくい相場は続きそうです。
内需銘柄で強く推移しているものは明日の朝方に利益確定が出るので、
短期の利益を確定する流れに敢えて乗るか、
前日の説明通り、今週は静かに過ごすと決めて何もしないかを
自身で決めて行動してみてください。
業種としては回復の色が濃くなってきた
電気・ガス業が本日も強く推移したので、
引き続き注目します。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,702.45 +64.29(0.30%)
ドル・円
107.81 – 107.82 +0.07(0.06%)
ユーロ・円
121.63 – 121.68 +0.13(0.10%)
NYダウ(ドル)
26,966.00 +179.32(0.66%)
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