2019年7月17日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比66円07銭(0.31%)安の2万1469円18銭で終えました。
米国市場が高値圏で過熱感がでたことで反落、
日本市場はその流れを継ぎ、売りが先行してスタートしました。
下げ幅を拡大した後は、業績への期待を込めて買いが入り、
方向感のない展開を見せました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落して、
前営業日比23ドル53セント(0.1%)安の2万7335ドル63セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落して
前営業日比35.388ポイント(0.4%)安の8222.797で取引を終えました。
ポジティブ、ネガティブ材料がぶつかり合い、
方向感の欠ける動きでした。
トランプ氏が米中の交渉は時間がかかると発言したことは
市場を押さえましたが、
利下げへの期待は市場を支え、小幅に上昇する場面もありました。
ファンダメンタルとしては米国企業の決算発表が
今週から本格化することにより
その結果を見極めたいとの心理が積極的な買いを防ぎました。
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【日本市場の動向】
日本市場は方向感に欠け、上下激しく変動する流れでした。
米国市場同様、米中交渉の長期化に対する懸念で
売りが先行してスタート、
下げ幅は150円に達する場面がありましたが、
決算への期待が下を支え、下げ幅を縮小して本日の取引を終えました。
直近、推しが強かった繊維製品、機械などに買いが入り、
倉庫、陸運業など内需の一角も上昇しました。
一方、精密機器、証券の下げ幅が大きく、小売、食料品などの
内需も売られるなど、個別の材料で選別する相場が続いています。
商いは11日連続で2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆8421億円、
売買高は10億2395万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1399、
値上がりは672、変わらずは79でした。
2兆円を割り込む記録は2016年10月3日から19日までの
12営業日連続が記録で、後1日と並んできました。
日経の日足は長い上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
高値と安値切り下げ、実体とヒゲがすべて下に離れ、
明確なギャップを開けながら
持ち合いから下に振れました。
200日線からも下に離れ、75日線上でやっと止まっていますが
25日線割れまで進む場面があり、
テクニカル的には支えと下振れの両方がかかっている形です。
前日は「ここからさらに下げても25日線と75日線が重なるところでは
支えられやすくなり、実際に支えられるかが確認ポイントです。」と解説、
支えられたかどうかは明日以降、トレンド転換をして
くれるかが見られるにかかっています。
本日の安値を下に抜けると下げが加速するので、
買いのポジションを持つ投資家は要注意です。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は売買代金が2兆円を連続で下回るのが
2年9ヶ月ぶりの低調ぶりということを伝えました。
本日も相変わらずの低調ぶりで、投資家は材料の出た銘柄にしか
投資する気がないように見えます。
低調な株式市場とは対照的で好調さが目立つ市場あります。
REIT市場です。
東証REIT指数は好調な動きが続き、
先週の11日に2007年12月以来、11年7カ月ぶりに、
節目の2000にのせました。
(https://www.nikkei.com/markets/marketdata/chart/tsereit/)
チャートをみるだけでどれだけ好調なのかがわかりますが、
不動産市況が強く展望が明るいので資金が向かうというよりは
株式市場の低調さで利回りの高い商品にシフトしていると思うのがよいでしょう。
とはいって今からREITを買いましょう、という判断をするのも
高値掴みをする典型的なパターンなので、
深く考えない投資行動はやめるべきです。
着目するのは不動産業界で、株式市場で不動産セクターは
上下の変動幅が狭まりながら、上か下に振れる前兆を見せています。
2020年を境に不動産業界が打撃を受けるという意見が多いですが、
2020年以降も大都市圏の再開発は続くので、
それらのプロジェクトに参加している不動産、建設系の銘柄を
長期的にピックアップするのも中・長期的には有効な戦略になり得るでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,469.18 -66.07(-0.31%)
ドル・円
108.25 – 108.26 +0.19(0.17%)
ユーロ・円
121.35 – 121.39 -0.20(-0.16%)
NYダウ(ドル)
27,335.63 -23.53(-0.08%)
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