2019年7月18日の東京株式市場は大幅に3日続落しました。
終値は前営業日比422円94銭(1.97%)安の2万1046円24銭で終えました。
米国市場が米中交渉再開への不安を材料に3桁の下落、
日本市場はそれに円高傾向まで加わり、33業種すべてが下落する
全面安の展開となりました。
不調な貿易関連指標や決算発表本格化の中、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は2営業日続落して、
前営業日比115ドル78セント(0.4%)安の2万7219ドル85セント、
ナスダック総合株価指数も2営業日続落して
前営業日比37.591ポイント(0.5%)安の8185.206で取引を終えました。
好決算銘柄に資金がシフトして市場を支えましたが、
米中貿易摩擦への不安が引き続き市場を圧迫しました。
中国関連銘柄に売りが広がった他、
長期金利の低下を受け、金融関連銘柄の一部が大きく売られたことや
アマゾン・ドット・コムに対する独占禁止法調査開始が報じられたことで
市場は下げ幅を拡大して3桁を下落で取引を終えました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日までの方向感に欠ける動きから一転、
大きく下落してきました。
米国市場が続落し、その要因となる米中の貿易摩擦に対する
先行き不透明感が日本市場においては増幅されました。
米中の貿易摩擦関連で半導体関連が売られる他、
為替市場では円高傾向まで進むことで
下げ幅は拡大されました。
33業種のすべてが下落する中、前日の戦略で注目するように解説した
不動産は下落率が最も低く、安値が硬く推移しました。
一方、石油・石炭製品、鉱業、繊維製品などが大きく下げ、
水産、卸売などの内需の一角も追い込まれました。
商いは12日ぶりに2兆円を回復しました。
東証1部の売買代金は概算で2兆1777億円、
売買高は12億8872万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は2075、
値上がりは55、変わらずは20銘柄でした。
値下がり株数は2018年12月25日以来の数を記録しました。
2兆円を割り込む記録は2016年10月3日から19日までの
12営業日連続が記録で、後1日と並んでいましたが、
投げ出しが多くなり11日連続で記録は止まりました。
日経の日足はギャップを持ちながら下げ幅を拡大する
陰線を形成しました。
安値は一時21,000円を割り込みましたが、
すかさず支えが入り、21,000円の上で引けましたが、
21,500円を終値で割り込んでから
次の節目まで2日だけで下抜ける勢いで下げてきたことは
投資家心理の悪化を招きます。
前日は「本日の安値を下に抜けると下げが加速するので、
買いのポジションを持つ投資家は要注意です。」と解説、
買いのポジションには不幸なことに的中してしまいました。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
東証1部の値下がり銘柄数が2,075と、
全面安というのにふさわしいレベルとまで言いたくなる動きです。
決算が本格化する前からの動きなので、なおさらまずいと言えます。
米国市場の減速に合わせて、日経の下げ幅がより大きいのには
円高以外に、数字に表れている景気減速の顕在化という要因もあります。
本日、財務省が発表した6月の貿易統計は、
輸出が前年同月比6.7%減、減少は7カ月連続で
特に目をひくのは中国向けで、
中国向けは10.1%減と4カ月連続で減少しています。
韓国政府との摩擦もあり、韓国向けも中国並み、
マイナス幅が10%を超えているので、
輸出の5割を占めるアジア圏ではほぼ全滅と言っていいでしょう。
先高観になりにくい環境になってきたので、
決算発表を避けて、値下がりを期待する
空売りのポジションを少しずつ拡大していくので当分の戦略を立てます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,046.24 -422.94(-1.97%)
ドル・円
107.74 – 107.75 -0.52(-0.48%)
ユーロ・円
121.05 – 121.09 -0.27(-0.22%)
NYダウ(ドル)
27,219.85 -115.78(-0.42%)
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