2019年8月20日の東京株式市場は3営業日続伸しました。
終値は前営業日比114円06銭(0.55%)高の2万0677円22銭でした。
ファーウェイへの禁輸措置関連の材料を背景に
米国市場が上昇、日本市場は流れを引き継ぎました。
長短逆転(逆イールド)が短期間で解消され、
ドイツ、中国などの政策への期待も相場を支えましたが、
週末の主要イベントを控え、様子見ムードが強くなりました。
続いて外部要因に注目が集まる今週、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比249ドル78セント(1.0%)高の2万6135ドル79セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比106.818ポイント(1.4%)高の8002.812で取引を終えました。
先週発生した逆イールドは短い期間で解消、
収益の影響が懸念されていた金融関連が買われ、
地政学リスクを反映して原油先物市場が上昇、
エクソンモービルなどの石油株が買われたことが市場をリードしました。
ファーウェイへの禁輸措置の強化が決まりましたが、
一部取引の例外措置は3カ月延長すると発表されことで
半導体株関連に買いが入ったのも上昇要因となりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は外部環境の改善が続いたことで
上昇を3日連続続けました。
ただし、積極的な取引は見られない状況が続いています。
ファーウェイへの禁輸措置で一部取引の例外措置が
3カ月延長すると発表されことが好感され、
米国市場が上昇、海外市場も安定を取り戻したことが
買われる要因となりました。
週末のジャクソンホール会議、
G7サミットなど、重要イベントを控え、
様子見ムードが強く、値幅102円の狭いボックスに挟まれた相場でした。
電気・ガス業、空運業を除いた31業種が上昇、
前日は上位を占めていた小売が売られ、銀行業、
食料品も売りに押されました。
一方、不動産業が上昇率1位で買われ、
前日は売られた業種だったらサービス業が
上昇率2位と早速の切り返しを見せました。
商いは5営業日連続で2兆円を下回りました。
東証1部の売買代金は概算で1兆5837億円、
売買高は9億2472万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1729、
値下がりは347、変わらずは73でした。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタート、安値付近は前日のヒゲに重なる部分がありますが、
実体は離れる小さいギャップを形成しました。
高値と安値を切り上げて明確な上昇の形になり、
8月の安値2つを直近のダブルボトムに仕上げる流れで、
前日解説した通り「さらに上に目指すためには8/9の高値を超えることで
高値切り上げまで現れることになる」ので、
この高値を目指す動きに乗っています。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日本市場は中々盛り上がりをみせません。
その中でも3連勝を記録して、下げてないだけでも
まだいいと言えるものですが、
米国市場の堅調ぶりを考えると、日本株の低調さは異様にまで映ります。
前日は外国人が積極的に買えない(または買いたくない)理由について
続きがあると解説しました。
投資対象としてマクロ的な観点で日本を見る時、
外国人が大事にするのはなんでしょう?
元気な企業、明るい人たち、就職先に困らない若者など
今までの講演会ではあらゆる名案が出てきましたが、
マクロ経済政策の持続性と、政策の有効性と考えるのがよいでしょう。
私自身が海外に投資を行う際にも同じ基準で考えます。
朝起きたら大統領か首相が変わっている、
一貫した政策を立案する能力もなければ執行していく安定生もない。
こんな状況で政策の持続性は担保されないので、
まず投資する気にはなりません。
その点で安倍政権が長期的に続いていることは
外国人投資家にはポジティブに映る要因です。
問題は「政策の有効性」でしょう。
・マクロ経済政策の有効性とは?
・日本が抱えている政策の問題点とは?
続きはまた明日。
一部を明日以降説明して、より詳しい話は
今度実施する今年2回目の「1日丸ごとファンダメンタルズセミナー」で
させて頂きます。
先進諸国、周辺の国と比較しながら
とても面白い内容を準備しています。
ファンダメンタルズセミナーはこれで2019年分は最後なので、
告知をよくチェックしてみてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,677.22 +114.06(0.55%)
ドル・円
106.44 – 106.45 +0.04(0.03%)
ユーロ・円
117.85 – 117.89 -0.29(-0.24%)
ユーロ・ドル
1.1072 – 1.1075 -0.0031(-0.27%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,135.79 +249.78(0.96%)
S&P500種
2,923.65 +34.97(1.21%)
ナスダック
8,002.812 +106.818(1.35%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
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