2019年9月5日の東京株式市場は大幅に続伸しました。
終値は前営業日比436円80銭(2.12%)高の2万1085円94銭でした。
8/5に21,000円を割り込んだ以来、1ヶ月ぶりに21,000円台を回復しました。
逃亡犯条例の改正案を撤回すると表明した香港でのリスク緩和、
イギリスの合意なき離脱のリスクが薄れたことなどを好感して
米国市場が上昇、その流れを引き継ぐとともに、
世界的な懸念事項の軽減で円安が進んだことも上昇幅を拡大させました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比237ドル45セント(0.9%)高の2万6355ドル47セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比102.722ポイント(1.3%)高の7976.880で取引を終えました。
リスク要因が緩和されたことで投資家心理が改善しました。
経済への影響が懸念されるデモが続いた香港では
逃亡犯条例の改正案を撤回すると表明したことが好感されました。
その他、中国のPMI指標の改善を受けて中国関連銘柄に買いが入り、
逆イールドが解消されたことで金融セクターも値を上げました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が上昇したことを背景で買いが先行、
香港でのリスク緩和、
イギリスの合意なき離脱のリスクが薄れたことなどを好感して
円安が進み、上昇幅を拡大しました。
米中が貿易協議を10月に再開するとの報道まで出ると
上昇幅は500円を超え、
その後も500円を挟んで推移した結果、
大きく値を戻すことなく取引を終えました。
33すべての業種が上昇する中、精密機器、海運業、
電気機器などの輸出、景気敏感業種が強く買われました。
反面、医薬品、食料品、陸運業などの上昇幅は
相対的に限定的な範囲に収まりました。
商いは4営業日ぶりに2兆円を超え、
東証1部の売買代金は概算で2兆4800億円、
売買高は13億4803万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1966、
値下がりは157、変わらずは27でした。
日経の日足は上大きい陽線を形成しました。
前日の終値から上放れしてスタート、
そのまま上昇してギャップを形成、
終値で75日線にタッチしてきました。
500円以上の上昇幅になった高値では200日線と
+2σが意識され、短い上髭を形成しながら終わりました。
これで1ヶ月間続いてきたボックス圏から上抜き、
今週末までボックス圏に戻らないと、
ボックスからのブレイクアウト、上を目指す動きになります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日のテクニカル分析の部分では
「ここで高値を超えてくると、8/1以来の25日線超えになりますが、
それを持続させるほどのファンダメンタルズ的な材料が欲しいところです。」と
解説しましたが、欲しかったファンダメンタルズ的な材料が出たことになります。
ただし、まだぬか喜びは禁物。
米国と中国の景気指標が逆転して中国の好調ぶりが
目立つ現実が変わったことはなく、
景気の先行きを予測する上で重要な逆イールドも
やっと解消されたばかりであることを考えると、
まだ油断するようなタイミングではありません。
本日の終値が75日線にタッチしたままで、
2兆円を超えましたが、上昇幅にくらべて思うほどの
商いがないことがそれを物語っています。
買いが優勢になった本日の動きから、
明日は週末要因と達成感による下げが午前中考えられるので、
保持を考える方は慌てずに耐える必要があります。
また、短期に徹すると決めた方には早速明日が利益確定のタイミングになる
可能性が高いでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,085.94 +436.80(2.12%)
ドル・円
106.58 – 106.59 +0.35(0.32%)
ユーロ・円
117.49 – 117.53 +0.72(0.61%)
ユーロ・ドル
1.1024 – 1.1027 +0.0032(0.29%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,355.47 +237.45(0.90%)
S&P500種
2,937.78 +31.51(1.08%)
ナスダック
7,976.880 +102.722(1.30%)
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