2019年10月09日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比131円40銭(0.61%)安の2万1456円38銭でした。
米国が中国企業・団体に対して新たに禁輸措置を課したことで
関係の悪化が懸念され投資家心理が悪化しました。
日本市場もその影響を懸念して売りが大きく先行、
227円安でスタートしましたが、底固さが確認され、
下げ幅を縮小させながら取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比313ドル98セント(1.2%)安の2万6164ドル04セント、
ナスダック総合株価指数も続落して
前営業日比132.516ポイント(1.7%)安の7823.778で取引を終えました。
ファーウェイに続いて中国企業の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)、
28団体に禁輸措置を課すと発表され、
米中関係に再び不透明感が出たことを嫌気して売りが広がりました。
全面的に売られる展開でしたが、
特にキャタピラー、3Mなど中国関連と分類される
銘柄が大きく売られました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場を下落させた要因が引き継がれ
200円を超える下げ幅でスタートしました。
寄り付き直後に227円安をつけた後は、
早速下げ渋る展開になりました。
投資家心理が悪化した面はありましたが
ショート(売り)のポジションのみを強めることもできず、
週末のイベントに備えてバランスをとる動きが進み
下げ幅を縮小しながら引けました。
米国同様、中国関連銘柄、半導体関連に強く売りが出て、
食料品、水産、倉庫、陸運業などの内需関連が
上昇率上位を占めました。
商いは前日より4営業日連続で2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆8035億円、
売買高は10億4524万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は982、
値上がりは1070、変わらずは101銘柄でした。
日経の日足は短い上ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日の終値から下放れしてスタート、
そのまま陽線になりましたが、ギャップを開けて下落しました。
前日成立したトレンド転換は失敗しました。
本日も上昇していくと、ギャップを埋めることになり、
アイランドリバーサルを形成することになりましたが、
これでギャップ埋めは失敗、持ち合いを続けることになりました。
下の目処は75日線移動平均線で、
軟調な動きを続ける米国市場の影響を受けながらも
この線を守れるが注目されます。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「水曜日まではしっかり、
木曜以降は米中のイベントに備えての様子見と
積み上げてきた利益を確定する動きが出やすいので、
変動性の高まりに気をつけて、しっかり利益確定の注文を入れておくように」という
見通しと戦略を説明しました。
本日は寄り付き直後に安値、その後は少しずつ
下げ幅を縮める流れでしたので、下値が固いことが
確認できたことに意味があります。
米国市場の下げ幅から考えるとよく守って方なので、
いい点数を上げたいというのは山々ですが、
やはり水曜日までしっかり、となって欲しかったところだったので、
火曜日を天辺とし、調整に入る流れになってきました。
中・小型が物色される動きも通りすぎ、
材料の出た銘柄に資金が集中しすぎているので、
巻き戻しが想定される明日、木曜日以降は
やはり急変に備えるタイミングでしょう。
中・小型の材料の出た銘柄への物色は続きます。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,456.38 -131.40(-0.61%)
ドル・円
107.14 – 107.15 -0.01(0.00%)
ユーロ・円
117.45 – 117.49 -0.19(-0.16%)
ユーロ・ドル
1.0962 – 1.0965 -0.0017(-0.15%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,164.04 -313.98(-1.18%)
S&P500種
2,893.06 -45.73(-1.55%)
ナスダック
7,823.778 -132.516(-1.66%)
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