2019年10月28日の東京株式市場は6営業日続伸しました。
終値は前営業日比67円46銭(0.30%)高の2万2867円27銭でした。
好決算関連と貿易協議関連でプラスの影響が出た米国市場が上昇、
日本市場はその流れを引き継ぎ、ギャップを開けながら上昇しました。
上昇幅は100円にせまる場面もありましたが、
週後半に国内と米国のFOMCなど主要イベントがひかえていることから
活発な売買は見られず、限定的な範囲で上昇して取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は上昇しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比152ドル53セント(0.6%)高の2万6958ドル06セント、
ナスダック総合株価指数は3日続伸して
前営業日比57.323ポイント(0.7%)高の8243.119で取引を終えました。
業績発表と米中貿易摩擦関連のポジティブ材料が市場を牽引しました。
市場予想を超える業績を発表したインテルが大幅高、
周辺の半導体関連銘柄にも買いが波及しました。
貿易協議について、直近は「部分合意」の方に中心がおかれ
「いくつかの分野で合意が最終段階に入っている」と報道された
ことが好感されたことも相場の上昇要因となりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場を上昇に導いた要因をそのまま引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
好決算関連と貿易協議関連でプラスの影響が出たこと、
国内決算の結果を見極めたいという気持ちが拮抗、
上下変動する不安定な動きになりましたが、
限られた上昇幅の中で、しっかり上向きはキープする相場でした。
インテルの好決算に起因して半導体銘柄には買いが継続、
東京エレクトロンが2.9%、アドバンテストが3.8%など
大きく上昇しました。
一方、水産、食料品、不動産などの内需に売りが出た他、
建設業および保険業も押されました。
商いは2兆円をまた割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆8180億円、
売買高は10億1465万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1096、
値下がりは958、変わらずは101でした。
日経の日足は先週末の日足から上放れしてスタート、
陰線にはなりましたが、実体とヒゲが上に離れる
上向きのギャップを形成しました。
直近の1年単位で確認する場合、
戻り待ちの売りが出る上辺まで進んできたので、
一回は上髭を残しながら陰線引け、明日は本日の安値を切り下げると
短い調整を挟むことになりますが、
むしろ上にぬけると、値動きが軽くなってさらに上昇を強めていく位置です。
明日の動き、場合によっては明日持ち合った後、
上か下に振れることで今後の方向が決まるので、
注目が集まります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経が0.3%の上昇になった反面、
TOPIXは-0.01の下落、JPX日経400指数は-0.02%下落と
市場の中身は歪みが続いている感じが拭えません。
このような場合、市場がおかしい、という判断をするのではなく
実体を持たずにモメンタムのついた心理で買われている場面なので、
それに合わせた投資戦略を立てて、実行すればいいだけの話です。
週末に集中しているイベントを反映して
商いが再び2兆円を割り込み、騰落数もほぼ同数など
方向感は出にくい相場なので、
決算発表スケジュールを確認しながら、保持している銘柄の
利益確定タイミングを精緻化していくことに集中する1週間になりそうです。
ファナックが2%を超える上昇を見せた後、
4~9月期の連結決算を発表、業績の下方修正を行いました。
これに対して明日は市場がどのように反応するのか、
(下方修正だからといって必ずしも暴落で反応するとは
限らないということを思い出してください)
それによって短期的に大きな動きがありそうなので、
明日の相場は注目です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
22,867.27 +67.46(0.30%)
ドル・円
108.68 – 108.69 +0.07(0.06%)
ユーロ・円
120.54 – 120.58 -0.15(-0.12%)
ユーロ・ドル
1.1090 – 1.1093 -0.0022(-0.19%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,958.06 +152.53(0.56%)
S&P500種
3,022.55 +12.26(0.40%)
ナスダック
8,243.119 +57.323(0.70%)
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