2019年11月19日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比124円11銭(0.53%)安の2万3292円65銭でした。
米中貿易合意で中国・米国がトーンの異なる発言を行ったことで、
市場には混乱が広がりましたが、大きく崩すような要因にもなっていません。
日本市場は国内の政局が不安定であることがリスクとして認識され
前日の上昇分くらいを戻しました。
材料難が予想される来週ですが、底値は固く推移することが予想されます。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に続伸して、
前営業日比31ドル33セント(0.1%)高の2万8036ドル22セント、
ナスダック総合株価指数は2営業日続伸して
前営業日比9.109ポイント(0.1%)高の8549.938で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均、ナスダック総合株価指数、
両指数とも史上最高値を更新した上に、
S&P 500も0.05%上昇、3指数揃って史上最高値を更新しました。
米中貿易合意について米国・中国のメディアが
それぞれ違うトーンの報道が出たことで、
方向感に乏しい相場になりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は様子見で方向感のない動きでした。
米国市場が3指数揃っての最高値更新に至りましたが
日本市場は国内材料が優先されました。
安倍晋三首相の通算在任日数が19日で
憲政史上最長となりましたが、
直近のずさんな政局運営で政治リスクが意識され
3桁の下落を見せましたが、
現在は強気の相場で、下値では押し目買いも活発に入り、
下げ幅は限定的でした。
前日に続き医薬品が上昇率1位、不動産、陸運、倉庫など
ディフェンシブ銘柄に物色が進み、
ゴム製品、自動車、電気機器など景気敏感セクターが売られました。
商いは低調で2営業日連続で2兆円を割り込み、
東証1部の売買代金は概算で1兆9674億円、
売買高は12億408万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1163、
値上がりは888、変わらずは101銘柄でした。
日経の日足は上下ヒゲ付きの短陰線を形成、
高値と安値は切り下げて、形の上でも下落になりました。
前日までは終値で転換線と+1σが支えになりましたが、
本日は割り込みました。
下落の形にはなりましたが、悲観的な流れというよりは
材料難の中、高値圏で様子見をしていると考えるのがよいでしょう。
一旦下げにはなりましたが、見方は変更する必要なく
前日解説した通りで「逆にここから再び下げる場合は、
11/14に形成した安値を割り込むか、
そこで止まるかが確認のポイントになります。」
こちらまで進むのかを見極めたいところです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経は後半に売られる展開で、
前日の上昇分を戻したといえる動きでした。
米国市場が連日の史上最高値更新であることを考えると、
弱い動きといえないこともないですが、
ここまでの高値を一気に上げてきたので、
さすがに一息を入れる動きはあっていいのではないか、という位置です。
日経と真逆の動きになったのがマザーズで
ギャップをあけてスタートしましたが、
引け間際まで力強く買われ、高値付近で終わる躍進ぶりです。
主要な銘柄が買われ終わったところ、
また外部環境の不透明要因がまだ払拭されないというところで、
まだ資金を株式から引き上げたくない投資家が
中・小型に資金を向けている様子が少しずつ見えてきます。
米中が目立つ合意に至るまで不透明要因は残されたままなので、
投資戦略は昨日から変更せずに。
マザーズ市場および中・小型に注目です。
反対に半導体銘柄には利益確定が広がっているので、
一回押したら押し目を拾うチャンスです。
引き続き注目しましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,292.65 -124.11(-0.53%)
ドル・円
108.75 – 108.76 -0.16(-0.14%)
ユーロ・円
120.35 – 120.39 -0.06(-0.04%)
ユーロ・ドル
1.1065 – 1.1068 +0.0009(0.08%)
NYダウ工業株30種(ドル)
28,036.22 +31.33(0.11%)
S&P500種
3,122.03 +1.57(0.05%)
ナスダック
8,549.938 +9.109(0.10%)
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