2019年11月25日の東京株式市場は2営業日続伸しました。
終値は前営業日比179円93銭(0.78%)高の2万3292円81銭でした。
米中関係が改善するような発言が続き、
米国市場が上昇、日本市場はその流れを引き継ぎました。
十字架を形成して迷いは生じるものの、
まだ下を向くような材料も見当たらないので、
投資戦略は先週から変更なしでいきます。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は4日ぶりに反発しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して、
前営業日比109ドル33セント(0.4%)高の2万7875ドル62セント、
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して
前営業日比13.674ポイント(0.2%)高の8519.885で取引を終えました。
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が
「正しい方向に向かって発展させよう」と米中関係について
前向きな発言をしたこと、
トランプ氏は「合意が非常に近い」と発言したなど、
両国の関係で前向きな発言が相次ぎ、反発しました。
中国関連のボーイング、3Mなどが上昇、
好調な業績が伝わった小売業にも買いが入りました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が米中関係の前向きな雰囲気形成を背景に
上昇した米国市場の動きを引き継ぎ、
買いが先行してスタートしました。
日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効が回避されたことや、
香港・ハンセン指数が大きく上昇するなど
アジア市場が堅調な動きになることが確認されると
上昇幅は200円を超え、213円73銭(0.92%)高の2万3326円61銭で
午前の取引を終えましたが、
午後は午前の終値を挟んでの動きに終始、
200円付近で落ち着き、185円高で引けました。
鉄鋼、海運などの景気敏感セクターが変われる一方、
内需の一角、水産も買われました。
商いは2兆円を割り込み、10月21日以来
1カ月ぶりの薄い売買代金でした。
東証1部の売買代金は概算で1兆6991億円、
売買高は10億1101万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1555、
値下がりは508、変わらずは91銘柄でした。
日経の日足は十字架を形成しました。
先週末の終値から上放れしてスタート、
そのまま下落しない上向きのギャップを形成、
強気の形を形成しましたが、23,300円を挟んでは拮抗、
まだ自信持って追い上げる動きには至っていません。
高値ではボリンジャーバンドの+1σが意識され
戻して終わりましたが、11/14から11/19の間に形成された
持ち合いの中に戻ってきたので、
次は11/8-11/13の間に形成された高値圏の持ち合いを射程に入れます。
ここを抜けないと2回目の抵抗なので、再びしばらくの調整、
23,000-23,300円を挟んでの動きになります。
つまり、ローソックの分析でよく見かける「十字架は拮抗する迷い」という
言葉そのままの流れです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日は相場の歴史に残る日になりました。
本日の終値は始値(2万3292円85銭)とわずか4銭の差、
記録が確認できる1985年10月以降で最も小さい差だそうです。
それだけ市場は迷いに入っているのがわかります。
ギャップをあけながら上昇したにもかかわらず
商いも1カ月ぶりの薄さ、
投資家心理が改善しながらもまだ自信をもつのは
早いと考えているところが強いといえます。
特徴的なのはマザーズの健闘振りです。
ボリンジャーバンドの+2σを飛び出し、
200日移動平均線も一気に超えるほどの強さで
資金が買いやすい方向に流れています。
東証1部も薄い商いの中でも一緒に盛り上げているので、
迷いが生じながらも上を向いているという判断になります。
投資戦略もマザーズに注目するという戦略がよく
当てはまっているので、変更なしとします。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,292.81 +179.93(0.78%)
ドル・円
108.84 – 108.85 +0.24(0.22%)
ユーロ・円
119.86 – 119.90 -0.30(-0.24%)
ユーロ・ドル
1.1012 – 1.1015 -0.0052(-0.46%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,875.62 +109.33(0.39%)
S&P500種
3,110.29 +6.75(0.21%) 22日
ナスダック
8,519.885 +13.674(0.16%)
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