2019年12月10日の東京株式市場は4営業日ぶりに反落しました。
終値は前営業日比20円51銭(0.09%)安の2万3410円19銭でした。
先週末に大幅に上昇して利益確定が出た米国市場が下落、
日本市場はその動きを引き継ぎ、売りが先行してスタートしましたが、
様子見が強く、売り込まれる展開にもなりませんでした。
制裁関税4弾の全面発動を間近にひかえているので波乱含みの動きは
続くと予想されます。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して、
前営業日比105ドル46セント(0.4%)安の2万7909ドル60セント、
ナスダック総合株価指数も反落して
前営業日比34.702ポイント安の8621.827で取引を終えました。
雇用統計の好調を受けて先週末は大幅に上昇、
その反動で利益確定が進むと同時に
15日に迫ってきた第4弾追加関税への警戒感から
買い控えムードでした。
中国関連銘柄の一角が売られ、
ボーイング、3Mなどの下げが目立ちました。
先週末も伝えた通り、11日のFOMC結果発表、
12日の英国の総選挙の結果を見極めたいとの雰囲気が大半でした。
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【日本市場の動向】
日本市場は様子見が極まり、
方向感のない展開になりました。
米国市場の下落を受けて売りが先行してスタートしましたが、
大きく下げる動きにもならず、下値は限定的でした。
15日の「第4弾」追加関税の全面発動を全世界が注目しており、
買いが進みにくいのが現状ですが、
何らかの合意に達するとの期待も大きい分、
下値を売り込む動きにもなりにくいのが
現在の動きの要因になっています。
前日に続き医薬品が強く推移、
水産、その他製品も買われました。
一方、自動車関連銘柄が安く、パルプ、鉄鋼、電気・ガス業も売り込まれました。
東証1部の売買代金は概算で1兆9042億円、
売買高は10億4711万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1035、
値上がりは989、変わらずは133銘柄でした。
日経の日足は上下ヒゲをもつ陽線を形成しました。
高値と安値は前日より切り下げたので、
形でも下落になり、23,500円の抵抗にぶつかって
調整入りする流れになりました。
前日は「明日、本日の高値を超えて、23,500円の壁を超えることに成功するか、
3回目の挑戦になりますが、
内部的な材料が不足している分、厳しい展開が予想されます。」と解説、
下に振れる方に動きました。
すぐ下に25日線、転換線があるので、
支えやすくなりますが、
変動幅が大きくなることが予想される今週の動きから考えると、
基準線が位置する23,167円付近まで調整する可能性も十分あります。
安値は継続して切り上げているので、
下値は固いことが予想されます。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
様子見ムードが極まってきたというような動きですが、
明日も動きづらい展開になると予想されます。
FOMCの結果が反映されるのは12日で、
下げづらい展開とはいえ、積極的に買っていく動きにもなり難いでしょう。
規模別では小型が上昇、
ジャスダック、マザーズなどの新興市場もプラスで終えているので、
物色の範囲は広がっていると考えることができます。
様子見が強くなる時に物色されやすい内需、ディフェンシブ銘柄が
活発に動いているので、
こちらの業種に加えて、年末商戦が本格化するに連れて物色されやすい
小売、ゲーム関連にも注目するのが良い戦略だといえます。
ただし、上下激しく動く波乱含みの展開になるという
見通しに変更はありませんので、
変動性の高い相場に対しても慌てずに落ち着いて対象していきましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,410.19 -20.51(-0.09%)
ドル・円
108.62 – 108.63 +0.06(0.05%)
ユーロ・円
120.16 – 120.22 +0.03(0.02%)
ユーロ・ドル
1.1063 – 1.1066 -0.0003(-0.02%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,909.60 -105.46(-0.37%)
S&P500種
3,135.96 -9.95(-0.31%)
ナスダック
8,621.827 -34.702(-0.40%)
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