2020年1月29日の東京株式市場は反発しました。
終値は前営業日比163円69銭(0.71%)高の2万3379円40銭でした。
新型肺炎に対する過度な警戒感が和らぐ材料が出て
米国市場は6営業日ぶりに反発、
日本市場も前日まで600円以上の下げ幅から来る
自律反発の範囲で買いが戻りました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発して、
前営業日比187ドル05セント(0.7%)高の2万8722ドル85セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比130.371ポイント(1.4%)高の9269.681で取引を終えました。
新型肺炎の感染拡大を防ぐ各国の対策が続いていることで
警戒感は高まらず、
投資家が押し目を拾う方向に進みました。
前日は453ドルを下げ、大きな下げからくる
自律反発の買いという性格も入っていますが、
まだ持ち合いくらいの動きで本格的な回復モードには至っていません。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場同様、
直近の厳しい下げに対して自律反発で買われる動きになりました。
今週入ってからの下げ幅は600円を超え、
押し目を拾う動きになりやすいタイミングだったことが
上昇の要因として考えられます。
もっとも変動性の高まりは避けられず、
買いが一巡した後はマイナスに転じて、
後場に入って再び切り返して170円超の上昇など
変動幅の高い1日になりました。
33業種すべてが上昇する中、
下げが進んでいた海運業、機械などの
景気敏感、中国関連業種に買いが進みました。
商いは2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆9685億円、
売買高は10億3295万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1094、
値下がりは967、変わらずは98銘柄でした。
日経の日足は長い下ひげを持つ陽線を形成しました。
75日線を超えてスタート、
一時は割り込みましたが、終値では再び超えてきて
下げが加速する動きにはすすみませんでした。
トレンドが転換はしましたが、
暴落トレンドが終わっとは判断するためには
本日の高値を超えて1/24と1/27の間にあけた
ギャップの埋めにかかることを確認する必要があります。
今週入って3日間の動きをみると
まだ迷いが強い乱高下中なので、
方向性を決めつけるのはできず、明日の動き次第となります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経は下げに歯止めがかかったように
反発しましたが、まだ安心できる状況ではありません。
個人投資家の揺れ動く心理は新興市場株に現れています。
日経が3桁の上昇で反発する動きとは反対に
ジャスダック平均株価は5日続落、
マザーズに6日続落、2019年10月17日以来、
およそ3か月ぶりの安値を記録しました。
その反面重松製<7980>、免疫生物研<4570>、
興研<7963>など、新型肺炎関連の銘柄には
本日も強い動きで、物色が集中しています。
28日に19年10~12月期決算が、
過去最高を更新したと発表したアップルの影響で
アップル関連とされるハイテク・部品業種も物色されそうですが、
ティム・クックCEOが
この数日で中国全域の販売に影響が出たと発表することから
素直に資金を投じることも難しく、
個人の銘柄選別は困難が続きます。
こんような場面では教科書通りに、
短期的には売られているけど、ファンダメンタルが堅調で
将来性が見込まれる銘柄を安く仕入れるという
心得で市場に向き合うのがよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,379.40 +163.69(0.71%)
ドル・円
109.11 – 109.12 +0.04(0.03%)
ユーロ・円
120.19 – 120.20 +0.03(0.02%)
ユーロ・ドル
1.1016 – 1.1019 -0.0001(0.00%)
NYダウ工業株30種(ドル)
28,722.85 +187.05(0.65%)
S&P500種
3,276.24 +32.61(1.00%)
ナスダック
9,269.681 +130.371(1.42%)
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