2020年3月3日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比261円35銭(1.22%)安の2万1082円73銭でした。
米国に続き、日銀が金融緩和を示唆、
ECBが協調利下げに前向きになるなど、期待が高まることで
米国市場が史上最大の上げ幅を記録しました。
日本市場は朝方370円余りの上昇を見せましたが、
継続するには材料不足で午後に入って下げ幅を拡大しました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は上昇しました。
ダウ工業株30種平均は上昇して、
前営業日比1293ドル96セント(5.1%)高の2万6703ドル32セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比384.797ポイント(4.5%)高の8952.165で取引を終えました。
過去最大の上げ幅で、上げ幅、下げ幅で
過去最大を短期間で塗り替えました。
前日のパウエル議長の発言に続き、
日銀の総裁緊急談話、ECBなど
主要な中央銀行が金融緩和に前向きな姿勢を見せたことが
好感され、投資家心理が改善しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の利上げ示唆など
協調利下げへの期待が高まり
買いが先行してスタートしました。
ダウが過去最大の上昇幅を記録したことも
好材料となり上げ幅を370円まで広げましたが、
朝方の勢いは続きませんでした。
G7財務相・中銀総裁の緊急電話会議について
「具体的な政策対応は盛り込まれない」見通しとの報道が
期待の高まりに水を刺しました。
ファナック、ファストリなどの値嵩株が売られ、
前日は強く推移した東京エレクトロン、
アドバンテストなど半導体関連にも売りが広がりました。
日経の日足は短い上ヒゲを持つ陰線を形成、
高値と安値は前日から切り上げ、
形では上昇の形を作りました。
米国市場の大幅な切り返しにより
底打ちが期待されましたが、
終値で前日の上昇分を返上するのは
まだ市場が弱いことを示しています。
それでも形で上昇になって底打ち感を出したのは
相場の心理として大事なことでしょう。
商いは連日で3兆円超え、
東証1部の売買代金は概算で3兆719億円、
売買高は17億6490万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は938、
値上がりは189、変わらずは35銘柄でした。
33業種すべてが下落、
全体の9割近くが下げる全面安の様子です。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
「あなたが不吉なことを言うから下がるじゃない?」と
クレームに近い相談が来ることがあります。
まさにこのような時期です。
前日は底を抜け出すような強い動きをみせましたが、
「少し戻すたびに抵抗は待ち構えていると
考えて間違いないでしょう。」と解説しました。
本日はまさにその通りで、
私が一言いって動くような市場ではありませんし
(そのように評価してくださったならむしろ光栄ですが)
同じような状況を何回も経験してきたので
その経験値から判断をしただけです。
不安定な動きは相変わらずしばらく続く見通しなので、
市場が底を抜け出した時に買っていく銘柄の
ピックアップに集中する方が賢い過ごし方でしょう。
このような場面で力を発揮する空売り、
今年の開催リクエストを多くいただきましたが、
準備が整ったので明日にはメルマガを通じてご案内致します。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
21,082.73 -261.35(-1.22%)
ドル・円
107.94 – 107.95 -0.50(-0.46%)
ユーロ・円
120.09 – 120.10 +0.12(0.10%)
ユーロ・ドル
1.1124 – 1.1127 +0.0061(0.55%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,703.32 +1,293.96(5.09%)
S&P500種
3,090.23 +136.01(4.60%)
ナスダック
8,952.165 +384.797(4.49%)
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