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2020年3月11日の日経概況

2020年3月11日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比451円06銭(2.27%)安の1万9416円06銭でした。
2019年来の安値を再び更新しました。
景気刺激策の期待から米国市場が過去最大の下げ幅の
半分以上を取り戻し、日本市場にも期待がかかりました。
政策の詳細が見えないことや、
米国内での感染者数が拡大することを背景に再び大きく下落しました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】

米国市場は大幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反発して、
前営業日比1167ドル14セント(4.9%)高の2万5018ドル16セント、
ナスダック総合株価指数も大幅に反発して
前営業日比393.577ポイント(5.0%)高の8344.253で取引を終えました。

トランプ氏が景気の影響を懸念して
支援策を発表する予定だと報道されたことで
強く買い戻しが入りました。

先日は2,000ドルを超える下げ幅で過去最大だったことで
自律反発しやすい位置にあったことも
反発を促しました。

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【日本市場の動向】

日本市場は前日の米国市場が景気支援策で
大幅に反発したことで期待されましたが、
中身がないことに失望したことで売りが先行しました。

100円台の下げ幅で推移した日経は
米国内の新型コロナウイルスの感染者が1000人を超えたと伝わり、
ダウ先物が大幅に下落するなど
悪材料が広がるとさらに下げ幅を広げました。

東京エレクトロン、アドバンテストなど
半導体の代表銘柄が5%を超える下落になるなど
電気機器、精密機器が下落、
不動産、医薬品、情報・通信業などの内需形にも売りが波及しました。

日経の日足は迷いの形を形成しました。
長い上髭を持つ陰線を形成、
変動幅は前日の日足に包まれ
上にも下にもいかない持ち合いになりました。

強い反発を期待したテクニカル派には失望の材料になりがちですが
前日の安値まで進んでないことで
セーリングクライマックスは過ぎたとの認識を
持たせたことに意味があります。

前日より20,000円が抵抗になることが
確認されているので、
当分、上下激しく変動する不安定な相場は
続くと想定するのがよいでしょう。

東証1部の売買代金は概算で3兆1263億円、
売買高は19億9632万株でした。
全体の約8割が下落して
東証1部の値下がり銘柄数は1718銘柄、
値上がりは393銘柄、変わらずは54銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

「すぐ戻すと思って、安値から拾うことばかり考えていたのに!」
このような声がよく聞こえますが、
前日の解説したシナリオから下方圧力がかかる方に振れただけです。

つまり、1. 2万円を早期に超えると21,000円までは
力強く戻す、
2. 20,000円でぶつかって抵抗に変わる場合は、
当分下方への圧力と持ち合いの傾向が強くなる、
という2つの道があり、本日の動きは市場が
2を選択したと解釈するのがよいでしょう。

「常に市場が正しい」という格言通り、
市場がその道を選んだ場合は、良し悪しや正しい、正しくないとは関係なしに
投資家はそれに従うのが正しい行動です。

また、各国の中央銀行が値下げを続ける場合、
日銀に残された道はほとんどなく、マイナス金利の深掘りが
予想されることも解説してきましたが、
本日、市場が終わってから英国が0.5%の緊急利下げを断行しました。

予想された手順が着々と進んでいるので、
日銀の動向に常に注目してください。

線略は変更する必要はなく
空売りのポジションは利益確定に注目すると同時に、
一回戻してから再び下に向かう時に仕掛け、
買いはファダメンタル的に健常な銘柄に少しずつ分散投資しておくことです。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
19,416.06 -451.06(-2.27%)
ドル・円
105.04 – 105.05 +1.20(1.15%)
ユーロ・円
118.94 – 118.98 +0.76(0.64%)
ユーロ・ドル
1.1324 – 1.1327 -0.0057(-0.50%)
NYダウ工業株30種(ドル)
25,018.16 +1,167.14(4.89%)
S&P500種
2,882.23 +135.67(4.93%)
ナスダック
8,344.253 +393.577(4.95%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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