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2020年3月31日の日経概況

2020年3月31日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比167円96銭(0.88%)安の1万8917円01銭でした。
米国市場がワクチン開発への見通しとテレワーク関連銘柄の
躍進で大幅に反発し、中国のPMIが改善されたことを受けて
買いが先行しましたが、非常事態宣言が現実味を浴びてきて売りに転じました。
不安定性が増していく相場の環境、
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】

米国市場は反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比690ドル70セント(3.2%)高の2万2327ドル48セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比271.77ポイント(3.6%)高の7774.15で取引を終えました。

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が
新型コロナウイルスのワクチンについて
成果があるとの発表を行い、市場をリードしました。

在宅勤務が増えたことで、
クラウドシステムを支えるMicrosoft、
半導体のエヌビディアなど、
ハイテク関連企業の上昇も目立ちました。

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【日本市場の動向】

日本市場は反発した米国市場の
引き継ぐことができず、
国内の材料不足で続落しました。

朝方は中国のPMI指数が大きく改善したことを受け、
買いが進み、上昇する動きが目立ちましたが、
「非常事態宣言」が近日中に発動されるとの観測が広がり、
心理的に萎縮された短期筋から売りがでました。

鉱業、石油業種以外の31業種が下落、
特に鉄鋼、自動車業種の下落が目立ちました。
一方、電気機器、化学、機会などの
景気敏感銘柄の一角は下げ幅が限定的でした。

日経の日足は上下ヒゲを持つ陰線を形成しました。
先日の日足から高値は切り下げ安値も切り上げたので、
形上では上層になりました。

3月25日の変動幅の中に収まる持ち合いは続き、
市場の迷いが解消されていません。
25日移動平均線は20,000円を下回って
3月25日の高値も下回ってきたので、
強い抵抗として上値を抑えています。
引き続き、一度下に振れる可能性に注意しましょう。

東証1部の売買代金は概算で3兆802億円、
売買高は18億6245万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1581、
値上がりは546、変わらずは39銘柄でした。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

市場が戸惑っている様子が明確になっています。
終値が1万8917円で
2017年3月以来の1万9000円割れで終わり、
節目を重視する投資家の心理から考えると
相当厳しい位置にあるのは確かです。

形だけで着目するなら、
多くの銘柄が底打ちになってから
上昇を準備する流れになっています。
ただ、現在の動きは19,000円を上抜き、
気持ちよく上値を切り上げていく
上昇を準備するとは考えにくい持ち合いです。

線略は引き続き、短期に徹して利益を都度確定していくか
キャッシュを確保して、
一歩引いて観望するかを維持します。

明日は注目のイベントが数多く用意されていますので、
なおさら変動幅が大きくなる可能性があります。
日本では3月の日銀短観に注目が集まります。

米国では2月の建設支出、
3月のADP雇用リポート、
3月のISM製造業景況感指数などが発表予定です。

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【各市場の動き】
日経平均(円)
18,917.01 -167.96(-0.88%)
ドル・円
108.42 – 108.43 +0.44(0.40%)
ユーロ・円
118.99 – 119.03 -0.68(-0.56%)
ユーロ・ドル
1.0976 – 1.0979 -0.0106(-0.95%)
NYダウ工業株30種(ドル)
22,327.48 +690.70(3.19%)
S&P500種
2,626.65 +85.18(3.35%)
ナスダック
7,774.151 +271.773(3.62%)

ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。

http://www.tbladvisory.com/topics/

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