2020年4月2日の東京株式市場は4日続落しました。
終値は前営業日比246円69銭(1.37%)安の1万7818円72銭でした。
感染者数の大幅増加が収まらない米国市場が
1000ドルに近い下落、日本市場も売り先行でスタートしました。
下げ幅を300円まで広げた後は、日銀のETF買い期待から
プラスに浮上するなど、方向感の定まらない1日でした。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は大きく続落しました。
ダウ工業株30種平均は大きく続落して、
前営業日比973ドル65セント(4.4%)安の2万0943ドル51セント、
ナスダック総合株価指数も大きく続落して
前営業日比339.516ポイント(4.4%)安の7360.582で取引を終えました。
新型コロナの感染者数拡大が続き、
米国内だけでも20万人を超え、
致死率が上昇していることが市場を抑えました。
トランプ氏が31日に「とても厳しい2週間に向かう」と
先行きに厳しいコメントをしたことも
市場の先行き不透明感に拍車をかけ、
下げ幅は1,000ドルに達する場面もありました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の大幅な下落を引き継ぎ、
売りが先行してスタートしましたが、
米国の下げ幅から考えると小幅の下落だと言えるレベルでした。
新型コロナの感染者数が増え続け、
終息の兆しが見えない中、
経済への影響が懸念され、
下げ幅は300円まで広がる場面もありました。
日銀のETF買いへの期待から
上げに転じる場面もあるなど、
方向感のない動きに終始しました。
ファーストリテイリング、日本電産、
京セラなどの大型銘柄が下げ、
JR東、JR西などの陸運業も軒並み下げました。
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陰線を形成しました。
先日の日足から高値の切り下げ、
安値も切り下げたので形では下落。
先日の下げがキツかった分、
テクニカル的な形ではさげでも、
下げ止まりのように見えるほどの小さい変動幅でした。
しかしまだ下げ止まったと言うサインは出てないので、
2番底を作りに行く可能性はまだ高いでしょう。
線略は変えずに大丈夫だと油断することなく
ロスカットするところではしっかり切っておいてください。
東証1部の売買代金は概算で2兆5703億円、
売買高は16億4426万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1872、
値上がりは266、変わらずは29でした。
商いは3月5日以来、約1カ月ぶりの低水準を記録しました。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
250円ほどの下げは誤差範囲にしかみえなくなった
直近の激しい相場の中で、
この下げ幅だったら、よく守った方ではないかと
思える日でした。
下げ幅が1000ドルを超える場面もあった
米国市場の動きから考えると
むしろ上昇する場面まで演出した日本市場ですが、
まだ受給関係では積極的な買いが見られてない状況です。
東証が発表した部門別売買動向をみると、
外国人は7週連続の売り越しです。
海外の資金が本格的に戻ってくる前までは
積極的に買い上げる動きは見られないでしょう。
注目されている銘柄もテレワーク関連、
一部の医薬品など、局地戦の様子が明確になっています。
週末に入る明日の市場は水曜日から今日にかけての下げで
利益が乗ってきた短期の空売りのポジションが
利益を取りに来る買い戻しに動く可能性が高いでしょう。
一時的に上がっているように見えても、
本物の上昇ないので注意する必要があります。
積極的な買い場はまだしばらく先になりそうです。
P.S
アマゾンの全体ランキングを見ると
カミュの「ペスト」がベストセラー10位以内、
5位圏に「新型コロナウイルスへの霊性と統合」という
スピリチュアル本でした。
新型コロナウイルスへの関心の高さが伺えます。
感染拡大が続くので、みなさまも気をつけてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
17,818.72 -246.69(-1.37%)
ドル・円
107.37 – 107.38 -0.27(-0.25%)
ユーロ・円
117.33 – 117.37 -0.65(-0.55%)
ユーロ・ドル
1.0927 – 1.0930 -0.0032(-0.29%)
NYダウ工業株30種(ドル)
20,943.51 -973.65(-4.44%)
S&P500種
2,470.50 -114.09(-4.41%)
ナスダック
7,360.582 -339.516(-4.40%)
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