2020年6月10日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比33円92銭(0.15%)高の2万3124円95銭でした。
日本時間11日未明に予定されているFOMCの内容を
見極めたい心理が主な要因で、米国市場はまちまちな動き、
日本市場は上値を抑える小幅上昇となりました。
本日の米国市場の反応によって明日以降の動きも
決まりそうなので、目が離せません。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落と上昇、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反落して、
前営業日比300ドル14セント(1.1%)安の2万7272ドル30セント、
ナスダック総合株価指数は上昇して
前営業日比29.01ポイント(0.3%)高の9953.75で取引を終えました。
前日まで6日間だけで9%近く上昇してきたことで
利益確定の売りが出ました。
景気回復への期待から大きく買われた
景気敏感業種に売りがでましたが、通常の利益確定の範囲と言えます。
一方、ファイスブック、アマゾン、アップルなどが
揃って上昇したナスダックは継続して上昇しながらも
10日に予定されているFOMCの結果を見極めたいという心理で
上昇幅は限られました。
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【日本市場の動向】
日本市場は方向感のない様子見ムードに一貫しました。
日本時間で11日の未明に予定されている
FOMCの内容を見極めたいというのは
米国市場と同じ心理で、
積極的に買い上がる行動は見られず、
前日の終値を挟んでの動きに終始ました。
上昇したにもかかわらず、下げた業種が圧倒的に多く、
33業種中、7業種のみが上昇、
特にサービス業、化学、精密機器、
医薬品に資金が循環してきました。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ陽線を形成しました。
終値では上昇しましたが、
高値は先日より切り下げ安値も切り下げたことで
形上では下げました。
1回キャップを開けて高値圏に入ってからは
横ばいが3日間続いているので、
まだ上昇継続か、調整入りなのか確定はできません。
上に抜ける場合は、上昇加速で一気に24,000円を目指し、
ギャップを開けて下に抜けると
アイランドリバーサルを形成しながら、調整入り、
どちらか、抜ける方向についていくのが基本戦略です。
商いは2週間ぶりの低水準で、
東証1部の売買代金は2兆2934億円、
売買高は12億5774万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は943銘柄、
値下がりは1142、変わらずは84銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「利益確定ができたと油断するのではなく、
短いトレンド転換をしっかりとらえるように準備しておきましょう。
金属製品、精密機器に加え、化学、電気機器などに
注目してトレンド転換を待つのも良い戦略です。」と解説、
化学が上昇率2位、精密機器が3位、
電気機器は6位の上昇率を見せました。
「たまにびっくりするほど上がる業種を当てるんですけど、
なんでわかるのですか?」という質問も送られてきましたが、
「状況によって判断基準が変わります」と
ありふれた答えしかできないのが残念です。
ただし、前日の解説にヒントが隠れています。
“短いトレンド転換をしっかりとらえるように準備しておきましょう。”
前日上げた業種の「業種別チャート」の共通点を考えてみてください。
いよいよFOMCの結果待ちになりましたが、
新たな緩和策よりは、現在実施している
「実質無限」の緩和がどれだけ続くかを
伺わせる内容になるかどうかが気になるところだと
筆者は考えています。
米国市場にプラスの影響を与える場合は
景気敏感業種はさらに刺激されるので、
こちらを中心に物色してみましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,124.95 +33.92(0.15%)
ドル・円
107.39 – 107.41 -0.53(-0.49%)
ユーロ・円
121.93 – 121.94 +0.35(0.28%)
ユーロ・ドル
1.1352 – 1.1354 +0.0086(0.76%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,272.30 -300.14(-1.08%)
S&P500種
3,207.18 -25.21(-0.77%)
ナスダック
9,953.753 +29.008(0.29%)
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