2020年6月11日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は前営業日比652円04銭(2.82%)安の2万2472円91銭でした。
FOMCの結果を受けて米国市場が大幅に下落と続伸、
方向感のない動きになったことを引き継ぎました。
売りが先行してスタートした日本市場は
円高・ドル安の基調も進んだことで、下げ幅を拡大させました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【米国市場の動向】
米国市場は続落と続伸、まちまちな動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比282ドル31セント(1.0%)安の2万6989ドル99セント、
ナスダック総合株価指数は4営業日続伸して
前営業日比66.59ポイント(0.7%)高の1万0020.35で取引を終えました。
FOMCの内容に市場が反応しました。
ポイントは2つ、
- ゼロ金利政策を2022年末まで続続
- 毎月の国債購入額を800億ドルまで引き上げる
長期金利の低下が銀行株の足をひっぱり、
22年でも20年前半の失業率水準を
大きく上回るとの観測が市場を抑えました。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の動向】
日本市場はFOMCの内容で下げた
米国市場の流れを引き継ぎ、
売りが先行してスタートしました。
円高・ドル安傾向が強まったことも
輸出関連銘柄の売りを促し、
新型コロナウィルスの感染が
再び拡大するとの懸念が広がることで、
景気敏感業種にも売りが広がりました。
その他製品のみが上昇して
32業種が下落、特に海運、鉄鋼、自動車など
景気敏感セクターの下げが目立ちました。
また、米国金融関連銘柄の下落を受け、
銀行、証券、保険などの金融関連にも
売りが広がりました。
日経の日足は短い上ヒゲを持つ陰線を形成しました。
前日の終値から下放れしてスタート、
そのまま下落したので下向きのキャップを作って
前日までの3日をアイランドリバーサルとして残しました。
このまま明日も本日の安値を割り込んで
下げる場合は、しばらくの調整が見えてきます。
確認ポイントは22,330円付近にあるギャップ埋めのサポートライン、
さらに下げる場合は、最も大きい節目となる22,000円、
どちらかで支えられるかです。
前日は
「上か下、どちらか、抜ける方向についていくのが基本戦略です。」と解説、
調整続きの場合は、待ちの時間帯に入っていくでしょう。
商いは2週間ぶりの低水準だった前日より増加して
東証1部の売買代金は2兆8403億円、
売買高は16億7956万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1939、
値上がりは203銘柄、変わらずは27銘柄でした。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
東証1部の9割が下げる全面高に
近い利益確定の相場でした。
ここまで上げてきたので、
当然あるべき動きだと思えば少しは気が楽になるでしょう。
逆指値を使っての利益確定の注文が
有効に働いてくれることを確認できた1日です。
前日は「米国市場にプラスの影響を与える場合は
景気敏感業種はさらに刺激されるので、
こちらを中心に物色してみましょう。」と解説、
米国市場が押されたので、当然のように
真逆に動きました。
明日も週末要因で下げが膨らむ可能性が残っています。
下げる時には「もういいだろう」と
先回りしてまで買う必要はありません。
どこまで調整が深くなるかは誰にもわかりません。
調整が続き、下げ止まる場面はしっかり確認してから
次の買いを実施します。
同時に、マザーズも深く調整に入ったので
合わせてトレンド転換を確認しましょう。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【各市場の動き】
日経平均(円)
22,472.91 -652.04(-2.82%)
ドル・円
106.85 – 106.86 -0.48(-0.44%)
ユーロ・円
121.72 – 121.74 -0.20(-0.16%)
ユーロ・ドル
1.1391 – 1.1393 +0.0032(0.28%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,989.99 -282.31(-1.03%)
S&P500種
3,190.14 -17.04(-0.53%)
ナスダック
10,020.346 +66.593(0.66%)
ジョン・シュウギョウにより毎日更新される日経概況のバックナンバーは
TBLのホームページでご覧頂けます。
http://www.tbladvisory.com/topics/