2020年8月18日の東京株式市場は小幅に続落しました。
終値は前営業日比45円67銭(0.20%)安の2万3051円08銭でした。
米中対立の悪化を懸念して米国市場は方向感のない展開が続きましたが、
ナスダックは史上最高値を更新しました。
日本市場も前日同様方向感の欠ける展開でしたが、
下値が限定的で、前日の終値を挟んでの動きに終始しました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場はまちまちな動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比86ドル11セント(0.3%)安の2万7844ドル91セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日比110.42ポイント(1.0%)高の1万1129.72で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は過去最高値を更新しました。
経済対策を巡る与野党の対立が深化、
成立が遅れるとの見方で投資家心理が悪化しました。
貿易問題を巡り、閣僚級協議が延期になったと伝わったことも、
米中対立への懸念につながり、売りが出ましたが、
下げ幅は限定的な範囲に止まりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日に続き方向感のない展開となりました。
米中対立の激化が懸念され米国市場が下落、
日本市場もその要因を引き継ぎ、売りが先行しました。
ただし、2017年以降、3年以上に渡って
続いている問題でるが故に、
大きなショック材料にはならず、
前日の終値を挟んでの動きに終始しました。
米国市場同様、中国関連、ファーウェイの禁輸措置で
精密機器関連が売られた他、
銀行、保険、証券などの金融関連も売り込まれました。
一方、小売、食料品、建設業などの内需系が買われました。
日経の日足は上下ひげを持つ短陰線が続きました。
下ヒゲが長く実体が小さいことから
ボリンジャーバンドの+1σで支えられて
下げ止まりの気配を出したのがわかります。
前日は「明日の動き次第で調整入りが継続する場合は
ボリンジャーバンドの+1σ、
8月12日と13日の間に開いたギャップを埋める
8月12日の終値付近が支えの目安です。」と解説、
最初のポイントであるボリンジャーバンドの+1σで
一回支えられました。
調整継続の場合はギャップを埋める
8月12日の終値付近が支えの目安として使われます。
逆にここで反発する場合は、
短い調整を経て上に向かってトレンド転換したことになるので
強い動きは継続します。
商いは1月20日以来約7カ月ぶりの少なさを記録した
前日よりは増えましたが、低調な水準を維持しました。
東証1部の売買代金は概算で1兆7717億円、
売買高は9億7425万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1124、
値上がりは959、変わらずは90銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
日経の2日続落は懸念材料というよりは
底値が硬いところに注目する必要があります。
前日はGDPが戦後最大の落ち込みという
悪材料を受けても下値はしっかり、
本日は米中の対立激化に対する懸念を抱えながらも小幅の調整。
先週の急激な上昇を考えると、
むしろこれくらいの調整はあって然るべきだとさえも言えるでしょう。
気になるところは8/14の107円台から
3日間で急速に進んだ円高の動きです。
円高の支えになると認識される105円で
止まり、切り返す場合は堅調相場の後押しになりますが、
105円を割り込み、7/31の104.90円の価格まで崩すと
日本の株式市場も幅のある調整を余儀無くされます。
105円で支えられ、円安に振れる場合、
今抑え込まれた景気敏感銘柄、部品系に
押し目買いのチャンスが巡ってくるので、
注目したいタイミングです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,051.08 -45.67(-0.20%)
ドル・円
105.51 – 105.52 -0.97(-0.91%)
ユーロ・円
125.58 – 125.60 -0.63(-0.49%)
ユーロ・ドル
1.1901 – 1.1905 +0.0048(0.40%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,844.91 -86.11(-0.30%)
S&P500種
3,381.99 +9.14(0.27%)
ナスダック
11,129.725 +110.424(1.00%)
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