2020年8月19日の日経概況の東京株式市場は3営業日ぶりに反発しました。
終値は前営業日比59円53銭(0.26%)高の2万3110円61銭でした。
経済対策を巡る与野党の対立に進展が見られないことを背景に
米国市場は方向感のない展開が続きました。
日本市場は円高の進行で売りが先行しましたが、
為替市場が円安に流れることで下げ止まり、上昇に転じました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は本日もまちまちな動きが続きました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比66ドル84セント(0.2%)安の2万7778ドル07セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比81.12ポイント(0.7%)高の1万1210.84で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は過去最高値の更新が続きました。
経済対策を巡る与野党の対立に進展が見られず、
投資家心理は様子見に傾きました。
ダウが下げる一方、景気の影響を受けにくい
ハイテク部門には買いが続き、
S&P500種株価指数と共に最高値を更新しました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場の方向感ない動きで
売りが先行してスタートしました。
材料難で方向感が定まらない中、
朝方は105円割れを視野に入れるところまで
円高が進行、下げ幅を広げる場面もありました。
円高にブレーキがかかり、反転すると下げ幅を縮小、
輸出関連銘柄に買いが入ったのを背景に上昇に転じて
取引を終えました。
ゴム製品、鉄鋼などの素材・景気敏感銘柄、
不動産、その他金融業が買われました。
一方、精密機器、電気機器、金属製品などが売り込まれました。
日経の日足は上下ひげを持つ陽線を形成しました。
高値と安値を切り上げて3日ぶりに
トレンド転換した流れになりました。
三日間同じ形で下げてきましたが、
本日の上昇は明確に上げたと言うよりは、
下げ止まりで、下値が固いと言うことを
見せてくれたことに意味があります
明日は本日の高値を上に抜けてくると
短い調整を挟んでの上昇トレンド継続、
ボリンジャーバンドの+1σが
支えに変わったことになります。
その流れになった場合はさらに下げにくくなるので
新たに空売りを大きく入れる
投資行動は控えた方が良いでしょう。
商いは低調な水準が続き、3日連続で2兆円を割り込みました。
東証1部の売買代金は概算で1兆6966億円、
売買高は9億1533万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1115、
値下がりは954、変わらずは104銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は最後の相場見通しで、
「105円で支えられ、円安に振れる場合、
今抑え込まれた景気敏感銘柄、部品系に
押し目買いのチャンスが巡ってくるので、
注目したいタイミングです。」と解説、
一時は105円割れの懸念が顕在化する
位置まで押してきましたが、
105円で支えられました。
ただし、まだ円安に振れたと確信するのは早すぎる判断で、
明日以降の動きにも注目する必要があります。
ドル円レートは直近の下値を形成するのか、
支えになっている下値をブレイクダウンして
大きく円高に振れるかの岐路に立っているので、
注目しながらもいきなり大きく買っていくことは控えるのがよいでしょう。
その他、ナスダックはかなり高い位置で
過熱感が意識されるところまで来ているので、
精密機器、部品系は引き続き注意が必要です。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,110.61 +59.53(0.26%)
ドル・円
105.24 – 105.25 -0.28(-0.26%)
ユーロ・円
125.62 – 125.64 +0.13(0.10%)
ユーロ・ドル
1.1936 – 1.1938 +0.0044(0.36%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,778.07 -66.84(-0.24%)
S&P500種
3,389.78 +7.79(0.23%)
ナスダック
11,210.843 +81.118(0.72%)
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