2020年10月29日の東京株式市場は4営業日続落しました。
終値は前営業日比86円57銭(0.37%)安の2万3331円94銭でした。
感染者数拡大が続き、欧州での移動禁止が広がることを受け、
米国市場が943ドルの下落、日本はその流れを引き継ぎ、
200円を超える下げ幅で寄り付きました。
感染状況がアジアでは深刻さが異なることを材料に
下げ幅を縮小、2桁台に納めながら取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は大幅に下落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に続落して、
前営業日比943ドル24セント(3.4%)安の2万6519ドル95セント、
ナスダック総合株価指数は大幅に反落して
前営業日426.48ポイント(3.7%)安の1万1004.87で取引を終えました。
ハイテク関連銘柄には割高感が解消されてなかった分、
ダウ指数よりも大きな打撃を受けて
1カ月ぶりの安値で終えました。
フランス政府が2度目となる活動制限を30日から約1カ月間
実施することを決定するなど
欧州での感染者数拡大に歯止めがかからないことが懸念されました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が900ドルを超える
下げ幅で引けたことを受けて、
大幅に売りが先行してスタート、
250円近い下げ幅で寄り付きました。
直近の動きは新型コロナの感染状況が異なるため、
欧米とアジア勢の動きが相関しなくなったことで
下げ幅を縮小して、2桁の下げまで縮小して
取引を終えました。
押されていた電気機器、輸送用機器などの
景気敏感セクターに買いが入り、
前日セーリングクライマックスが来ているので
注目するようにPart2.線略銘柄で解説した
医薬品も早速上昇してきました。
日経の日足は短い上ヒゲを持つ陽線を形成しました。
前日の終値より下放れしてスタート、
始値よりは上昇して終わりましたが、
前日の終値まで戻ることができず、
実体レベルでの下向きギャップを作りました。
安値がボリンジャーバンドの− 2σ及び
75日移動平均線付近だったので支えられやすい
位置にあったのは確かですが、
下げ止まりの形ではないことに注意が必要です。
ここから転換すると戻りを試しますが
25日移動平均線が再び抵抗として働かないか、
その場合は下げが強まりますので
警戒しておく必要があります。
商いは2営業日連続で2兆円を超え、
東証1部の売買代金は概算で2兆956億円、
売買高は10億1237万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1330、
値上がりは747、変わらずは100銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日は「3営業日ぶりに商いが2兆円を超えてきたことで
重要な変化が現れること、
今のうちから景気敏感セクターの中で
ファンダメンタルを中心に銘柄を選定しておく、
そして選挙が終わるまでずっとフォローしておく」ことを線略として
解説しました。
早速本日は自動車部品、電気機器などの
景気敏感セクターが上昇してきました。
ただし、自己否定のようになってしまいますが、
このタイミングで景気敏感センターがいきなり買われることには警戒が必要です。
ドイツをはじめ、フランスも活動制限を決定するなど、
欧米を中心に第2波の感染者数拡大が止まらない、
景気への影響が懸念される状況では、
早いタイミングでの景気回復は望みにくくなります。
欧米の景気回復を見込んで生産計画、業績の見通しを
作成した場合は、下方修正もありえるので
しばらくは様子をみるのが良いでしょう。
つまり、1日上がったくらいで食いつくような行動は
控えた方がよいということです。
上でも下げでも中々利益を上げることができない日々ですが、
来週を起点にして動きが出てくることが予想されますので、
この我慢の時期は静かに乗り越えるようにしましょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,331.94 -86.57(-0.37%)
ドル・円
104.35 – 104.36 +0.14(0.13%)
ユーロ・円
122.66 – 122.67 ±0.00(0.00%)
ユーロ・ドル
1.1753 – 1.1755 -0.0017(-0.14%)
NYダウ工業株30種(ドル)
26,519.95 -943.24(-3.43%)
S&P500種
3,271.03 -119.65(-3.52%)
ナスダック
11,004.868 -426.483(-3.73%)
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