2020年10月28日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比67円29銭(0.29%)安の2万3418円51銭でした。
欧米で感染者数拡大を受けて米国市場は3桁の下落、
日本市場はその流れを引き継ぎやすくスタートしました。
切り返す時は節目となる25日移動平均線まで進みましたか抵抗に会い、
それでも下値は強く支えられています。
様子見が煮詰まってきた中、重要な変化が現れ始めた日本市場、
本日も最後までしっかりお読み下さい。
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【米国市場の動向】
米国市場は続落と反発、方向感なしに推移しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比222ドル19セント(0.8%)安の2万7463ドル19セント、
ナスダック総合株価指数は反発して
前営業日72.41ポイント(0.6%)高の1万1431.35で取引を終えました。
ドイツを含む欧州の感染者数拡大を受け、
行動制限を強化する可能性が強くなり
景気への影響が懸念され、売りがでました
追加経済対策の合意が絶望的になったことも
市場の圧力となり、200ドルを超える
下落につながりました。
決算発表を受け3M, キャタピラーが下げる一方、
コロナウイルス拡大の影響を受けにくい
ハイテク部門は買われました。
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【日本市場の動向】
日本市場は前日同様、
方向感の定まらない流れが続きました。
欧米では新型コロナの感染者数が拡大、
行動制限が強化される懸念は日本市場にも
プレッシャをかけました。
景気への影響が懸念されることで景気敏感セクターが売られ、
来週の大統領選を目前にして
積極的なポジションを組み立てる動きにはならず、
様子見ムードが続きました。
ナスダックの上昇を受け、精密機器部門が買われ、
電気機器にも買いが広がりました。
一方、鉱業、鉄鋼、保険業などが売られました。
日経の日足は短い上下ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
始値で25日移動平均線を割り込んで
スタートしたのは前日同様ですが、
高値が25日移動平均線付近まで行って
タッチすると押されて戻して終りました。
上の値段が節目となる25日移動平均線に抑えられていることで
ここが抵抗に変わることも予想されます。
高値は切り下げ、安値は切り上げたので持ち合いの形、
高値が抑えられたとしても
悲観する必要はなく、
明日にでも25日移動平均線を挟んだり
または抜けて終わるとなるとまだ上に行く余地は残っております。
商いは13営業日ぶりに2兆円を回復、
東証1部の売買代金は概算で2兆3564億円、
売買高は11億8305万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1480、
値上がりは634、変わらずは66銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
上暗くしながらマイナスにはなりましたが、
本日の動きはむしろ日本株の強さを表していると思って良いでしょう。
欧米で広がっている新型コロナウィルスの感染者拡大、
追加経済対策をめぐる政局の混乱など、
明るい材料はあまり見当たらない上に
世界は米国の大統領選の結果のみを
息を潜めて待っていると言う雰囲気です。
ドル円レートも1ヵ月ぶりの円高水準にある、
欧州の株価は冴えない、
ここまでの材料をまとめて考えると
持ち合いとも考えられる
本日の動きはむしろよく守ったと思えるほどです。
もう一つ、重要な変化は、
小さい値幅の中でも13日ぶりに
2兆円を超えてきた商いの増加です。
個人でがんばって増やせるレベルではないので、
選挙後に備えての時間投資家の資金が
動き出したと推測することができます。
景気への影響が懸念されるので
米国も日本も景気敏感業種が押されていますが、
選挙が終わり、方向性を持って動き出す時は
押されていたこちらのセクターが強い反動を見せることも考えられるので、
今のうちから景気敏感セクターの中で
ファンダメンタルを中心に銘柄を選定しておく、
そして選挙が終わるまでずっとフォローしておくのも
良い戦略でしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
23,418.51 -67.29(-0.29%)
ドル・円
104.26 – 104.28 -0.57(-0.54%)
ユーロ・円
122.61 – 122.63 -1.28(-1.03%)
ユーロ・ドル
1.1758 – 1.1761 -0.0060(-0.50%)
NYダウ工業株30種(ドル)
27,463.19 -222.19(-0.80%)
S&P500種
3,390.68 -10.29(-0.30%)
ナスダック
11,431.351 +72.414(0.63%)
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